CFY COLUMN
シー・エフ・ワイ コラム
2022-10-27
Webスペシャリスト
株式会社シー・エフ・ワイ
Webマーケティング事業部
マーケティングソリューション課   植村 拓哉
【Web担当必見】99%のパチンコ店が勘違いしている⁉️ Googleアナリティクスの平均セッション時間について

【Web担当必見】99%のパチンコ店が勘違いしている⁉️ Googleアナリティクスの平均セッション時間について


こんにちは。
株式会社シー・エフ・ワイ Webマーケティング事業部の植村です。

タイトルのGoogleアナリティクスの平均セッション時間について早々に結論を申し上げさせて頂きますと、1ページ構成のLPの場合「平均セッション時間=LPの滞在時間」ではありません。

間違ったご理解をされている方やこの指標の意味がわからない方は、当記事を必ず最後までご覧下さい。

少々長い内容になっておりますが、読了すればGoogleアナリティクスの平均セッション時間について正しい知識を得ることができます。
特にWeb担当の方や決裁者の方は把握しておかないと、今後の施策で誤った判断を下す可能性があります。

広告や分析について取り巻く環境が目まぐるしく変化していく中、Webに関する知見を深めていただければ幸いです。

目次




ことの始まり


先日、とあるお客様より興味深い質問がございました。

「LP(1ページ構造)にGoogleアナリティクスを入れており、ディスプレイ広告流入の平均セッション時間が21秒になっております。実体験を含めて考えると長すぎるように感じてなんとなく納得感が出ないのですが、この数字はそのまま信用してよいのでしょうか?」

定量的なデータに問いを立てる素晴らしい質問だと思います。

さて、今回の件について結論から申し上げますと、この場合の『平均セッション時間』は全く参照できない(参照しても意味がない)データになります。
このデータをディスプレイ広告から流入したユーザーのLP滞在時間だと想定してしまうと、マーケティングとして間違った結論や仮説の構築をしてしまうことになります。

一体どういうことなのか、次項より説明していきます。

平均セッション時間の定義について


まず平均セッション時間とは何なのか、それは1セッションにおけるWebサイトの平均滞在時間になります。ユーザーが訪問したページごとに滞在時間を計測し、その平均時間を計算したものです。

この説明だけだと「平均セッション時間=LPの滞在時間と見ていいのでは?」とお考えになってもおかしくありません。
問題はこの平均セッション時間の計測の定義にあります。

Googleアナリティクス(ユニバーサルアナリティクス)の仕様では最後に訪問したページの滞在時間は計測されません。
いくつかの例をご覧いただいて説明いたします。

例1


上記の場合の平均セッション時間で参照する滞在時間はページAのみが使用され、セッション時間は10秒になります。

例2


上記の場合の平均セッション時間で参照する滞在時間はページA・ページBが使用され、セッション時間は30秒になります。

例3



お問い合わせにあった単ページLPの場合は参照できるページは無しという扱いになり、平均セッション時間も無しとなります。(アナリティクス上の表記は平均セッション時間0秒)
つまり「直帰したセッションは平均セッション時間は0秒ではなく無し扱い」となります。

1LPで表示される平均セッション時間について


さて、直帰した場合の平均セッション時間は「0ではなく無し扱いになる」というのは非常に重要な要素です。
ここが1LPの平均セッション時間が参照してはいけない主な理由になります。
では「0ではなく無し扱いになる」というのがどういうことなのか、もう少し詳しく見ていきましょう。

以下のようなセッションがあった場合の平均セッション時間はどうなるでしょうか?

1秒滞在の直帰セッションが9つ、セッション時間21秒の直帰しないセッションが1つ



おそらくこの記事をご覧になったほとんどの方が3秒だとお考えになったかと思います。
※(1秒×9+21秒)/10 = 3秒

しかしながら、実際この場合の平均セッション時間は21秒になります。
Googleアナリティクス計測の定義上、セッション1〜セッション9の直帰セッションは計算には含まれない形になってしまうのです。

つまりお客様から相談のあった平均セッション時間21秒は、直帰している9割9分のセッションでの滞在時間は一切参照せず、ページの再読み込み等で直帰にならなかったほんの一部のセッションだけを参照して出た結果ということになります。
さらに再読み込みで直帰にならなかったとしても、再読み込み後のページ滞在は一切考慮されませんので、ユーザーのページ滞在時間としてみるには実態と大きくかけ離れているでしょう。

この数字をもとにLPの内容や流入元・広告メディアの評価を行っている場合、まったく見当違いのマーケティングをいつまでも行っていることになります。

さいごに


ここまでの内容で、単ページLPの場合の平均セッション時間はまったく当てにならないということがご理解いただけたかと思います。

重要なのは、データを見る際にどのような定義でデータが収集され、まとめられているかを正しく理解することです。
改めて自社の測定環境を見直していただき、定性的な判断でも良いので感覚と違いそうなものがあれば一度追求することをおすすめします。

まとめ


  • Googleアナリティクスの平均セッション時間は単ページLPでは全く参照できない
  • 直帰セッションの滞在時間はデータの集計から弾かれ、再読み込みしたセッションのみの集計が反映される
  • データを参照する際は、データ集計の定義を把握していないと実態と違うものを正確なデータだと思い違えることがある

※単ページLPでページの滞在時間の正確な収集方法は弊社までお問い合わせください。

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このコラムを書いたのは
Webスペシャリスト
株式会社シー・エフ・ワイ
Webマーケティング事業部
マーケティングソリューション課   植村 拓哉

石川県出身
大学卒業後、パチスロとの運命の出会いを果たし、スロプロの生活を経てパチンコホールに入社。
5年間ホール運営を経験し、現場責任者として数値・教育・販促活動にて活躍。
株式会社シー・エフ・ワイに入社後は営業職としてパチンコホール現場での経験と知見を活かし、積極的に販促プロモーションの提案を実施。
シー・エフ・ワイ史上最速で単月の売り上げ1500万超を達成する。
現在はシーエフワイ唯一のWebマーケティングスペシャリストとして、新しいパチンコファンの獲得とホールの利益最大化させるべく、
パチンコ業界に貢献する新たな価値を創出している。