2025-07-02
株式会社船井総合研究所
アミューズメント支援部
シニア経営コンサルタント
パチンコグループマネージャー 渡邊 龍信
アミューズメント支援部
シニア経営コンサルタント
パチンコグループマネージャー 渡邊 龍信

10月、11月の売上は絶望的? 新台減と広告宣伝規制のダブルパンチを受けないようにすべきこと。
業界情報
いつもお読みいただき、ありがとうございます。
船井総合研究所アミューズメント支援部の代表 渡邊龍信です。
本コラムでは、パチンコ業界の経営者、幹部の皆様に向けた内容となっております。皆様の一助となれば幸いです。
【目次】
1. 6月の業界動向について
2025年6月売上は
先月対比で
4円 | 94% |
1円 | 96% |
20円 | 95% |
全体 | 95% |
でした。
また去年対比では
4円 | 103% |
1円 | 113% |
20円 | 108% |
全体 | 108% |
でした。
さて、今回の業界動向を見ますと、先月対比よりも95%でマイナスとなっております。2ヶ月連続で先月対比減ですね。4円、1円、20円全てにおいてマイナスを記録しており、年金支給があったとしても、あまり良い影響ではなかったと思います。
ただし、去年対比で言えば108%と全体的には高い数字を記録しております。4月が良かったということもあり、5月、6月とマイナスが続いているという状況です。
2. 7月20日への対応について
さて、皆さん、7月20日がやってまいりますね。立場上はあまり声を大にしては言えないのですが、こちらに関しては確実に実行していった方が良いかと思います。特に期日前に関してもしっかりとやっていただくことをおすすめします。
これに対しては、実際に何をしてほしいとか何をするんだとか、そういう会話ではなく、2030年問題にとてつもない影響が起こるからです。それに対して守れる人、団体がいるということは、とてつもなく重要になります。
3. 2030年問題とIR・依存症問題への備え
2030年問題は、特に大阪のIRがスタートします。この話がスタートすると同時に、なんなら今の段階でも既に話として上がってるのが依存症問題です。
ギャンブル依存症というところに対して確実に矢面に立たされるのがこのパチンコ業界になっております。なので、この業界に対しての依存症問題の議論になれば、確実にスペック問題や販促規制といったところがかかってくるようになってくるので、ここに関してはかなり注意が必要と言えます。
その時にちゃんとみんなの前に立って意見を言える人がいない、または解散という最悪な事態になった場合には、業界に対してとてつもない悪影響になると言えるでしょう。そのため、このコラムを見ている人たちに関しては確実に実行してほしいなと思います。私ももちろん投票します。
4. 7月1日スタート 広告宣伝規制の課題と対策
7月1日付けで新しい広告宣伝規制がスタートいたします。実際のところ、おすすめといったところが明確になったり、リニューアルの定義というところがありますが、現実問題、一番直してほしいところが直ってないというところもあります。
特にステマ系をどうするかというところに関して、あまり強くなってないところが考えられます。実際のところ、通報フローや確認問題といったところがありますが、実際の運用であったら、お互いがしらばっくれてしまえばどうにでもなるような内容になっております。
公約系も同様。以前は公約でしたけど、今は違いますなんてそんなものが通ってしまったら、単純に独占ですよね。
思いっきりそこに対して突っ込んでいくということができない現状もあるというのも承知していますが、そこに対して思いっきり罰則みたいなところを作っていかない限り、ここに関しては修正されることはないでしょう。
実際のところ、とある団体ベースで、あまりにもひどいところの通報システムみたいなところを採用して、晒すようにしているようですが、これに関しても実質意味をなしていません。その会社、その店舗に対しては、何を言われようが全て無視をしている状況で、あまりにもやりすぎの販促広告をやっているところがあります。
そこに関して、全団体、全店舗で協調しない限りは、こういうことはなくならないでしょう。実際に誕生日がダメと明記していても、思いっきり誕生日を祝っているところなんかもあります。ここに関しては言及する必要があるかと思います。
「組合員ではないから」という話題が出てきます。正直、そういったところは関係ないだろうと個人的に思います。組合でなければやってよくて、何かあれば業界全体として捉えられる。
実際に組合員だからという理由で規制を守っていく。それを守っているところが実際に営業として損をしているという実態は、あまりにもかわいそう、あまりにも理不尽かなと思います。組合としての立場、組合に入っているからこそのメリットで、それに対してメリットが何もないとみんなが口を揃えて言っている現状を考えると、特に販促に関しての部分が脱退というところに一番大きく起因しているところではないかなと思っております。
一方で、この広告宣伝規制における部分に関して、対大手に対してやれることがたくさんあるというところも一つのメリットだと捉えています。新しい広告宣伝規制の内容に関しては、大手が非常にやりづらい内容となっておりますので、中小はここをどのようにすればやれるかというところを検討していく必要があるかと思います。そこを突くことで、対大手に対しての戦い方としてかなりプラスになる要素があるかなと思っております。
5. 10月・11月の集客対策について
今発表されている内容でも、9月、10月、11月とあまりにも機種が出てこない状況かと思います。情報を知っている方は思いますが、年内に高単価の機種が出てくるのがかなり危ぶまれております。
機種がこう出てこないということになってしまう場合に、業界が特に沈んでくるであろう10月後半から11月というところ、ここに関して思いっきり過去最低の数字を叩いてしまうということも考えられます。もちろんコロナ禍は除いてですが。
そうなってしまわないように、私のご支援先では、10月、11月といった場合に関しては、すでに集客策をどのようにしていくかというところを前倒しで組んでいるところがあります。なので、ここら辺に関しては、早い段階で集客策を組んで、実際にその集客策が事前準備としてできないと大きく集客ができないような、特に稼働というのももちろんそうなのですが、利益が取れるようなイベントというのを組んでいくことが必要です。
6. ラッキートリガー3.0プラスへの期待と注意点
7月7日から、もうすぐラッキートリガーがパチンコに導入されるようになっていくかと思います。ラッキートリガー3.0プラスというところで大きな期待をしているホールも多いかと思いますが、何度も言うように、店舗ごとで、例えば1番手2番手に関して良かったとしても、4番手5番手以下が良くなる、つまり市場が良くなるということはないかなと考えております。
そのため、その逆転の一手としてラッキートリガー3.0プラスと捉えているならば、あまりにも危険。そのため、あくまでもマーケットにおける45パーセント以上の市場シェアがある20円スロットというところの軸はぶらさずに、パチンコはパチンコで頑張っていく必要があるかと思います。
7. 今後のパチンコ集客戦略について
今後も業界としてはなかなか厳しい状況にはなってくるかと思います。パチンコ強い店との差がより出てきます。ただ、7月からの流れから8月というところのパチンコだけが良いという状況にはないと思います。そのため、20円スロットというところで7月から8月の仕掛けを合わせながらパチンコ集客ということを考えていきましょう。
パチンコでの集客をしてくださいと言った時に思いつかないといったところが大半だと思います。なので、パチンコでの集客というところをどうすればいいかというのを考えていきましょう。
話題としては必ず出てくるのが「20円で集客をして4円パチンコに流していこう」だとか、「20円スロットと同じ機種で4円パチンコ頑張っていこう」という話題がとても多いのも現状としてあります。そのため、どうすれば4円パチンコで集められるかというところを考えていきましょう。
先月もお話させていただきましたが、粗利が取れる集客策というところで、そこがパチンコに対しても特に効果があるので、そういった策を考えて実行していくことをおすすめいたします。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
このコラムを書いたのは

株式会社船井総合研究所
アミューズメント支援部
シニア経営コンサルタント
パチンコグループマネージャー 渡邊 龍信
アミューズメント支援部
シニア経営コンサルタント
パチンコグループマネージャー 渡邊 龍信
国立大学 理学部数学科卒業。国立大学大学院 応用数学科卒業。アミューズメント支援部新卒入社史上最年少でチームリーダーに着任から、最年少でグループマネージャーに着任。400台以上の大型スロット専門店立ち上げ実績は10件以上携わっており、スロット増台成功実績は40件以上、多数の20円スロット業績アップ実績をもっている。直近2年間の高射幸機に頼らない増収増益方法を指導しており、20円スロットの業績アップの実績は、元スロプロで培った超ユーザー目線と、大学での数学の知識を駆使した数理マーケティングで「 高精度な 」時流予測とスロット機種分析によって実現している。