CFY COLUMN
シー・エフ・ワイ コラム
2025-08-06
株式会社船井総合研究所
アミューズメント支援部
シニア経営コンサルタント
パチンコグループマネージャー   渡邊 龍信
ラッキートリガー3.0+はなぜ流行らないのか?



データが語る真実と戦略の本質 7月の振り返りから見えた業界の深層構造


皆さん、こんにちは。船井総合研究所の渡邊龍信です。
夏の暑さが本格化するこの時期、業界の皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。
選挙に関しては残念な結果でありながらも、最悪な結果は免れてくれたので、そこは一安心ではあります。業界で足並みを揃えろとも言いませんが、ただでさえ広告規制で足を引っ張ってくるところが、こういう時も足を引っ張るのはどうかと思うところはありました。

2025年7月売上は
先月対比で

4円107%
1円98%
20円100%
全体101%

でした。

また去年対比では

4円111%
1円118%
20円111%
全体113%


でした。

ラッキートリガー3.0+は想像通り良くない結果に


7/7でのお祭りがあったにも関わらず、過熱感が過ぎましたね。平日ということもあり前月比では上がってこない結果でした。
2025年7月現在の業界環境を俯瞰すると、明らかに二極化が進行しています。特に4円パチンコ。1番店は特に問題がないにしても、それ以外の店舗では厳しい現実が突きつけられてます。郊外の4円パチンコ店舗が集客に苦戦している一方で、東京都内のパチンコ店は比較的安定した状況を維持しています。この格差は単なる立地条件の差を超えて、遊技人口の圧倒的な多さ、顧客の価値観や行動パターンの根本的な変化を反映していると考えられます。

7/7からラッキートリガー3.0プラスが出てきましたが、想像通りの結果でしたね。特にコラムでもずっと触れてきたあの機種は想像通り良くない結果となっております。
とある新店が40台をいれてきたのですが、視察したグランドオープン5日目で着席4人でした。
口コミ分析も行いましたが、想像通りでTSがきつ過ぎるといった内容が多くあります。
この機械がパチンコ全盛期に出ていれば話は変わっていたのでしょうが遅過ぎましたね。ユーザーが投資についてこれていません。
今の中古の値段としては十分な価値を感じるので、中古で導入している状況です。e機の今後の扱いとしては、短期回収の中期運用がベストだと捉えています。

私の支援先では、7/7導入して、7月内には機械代を回収しています。そして、8月は調整を緩くしていく方向で動いてます。8月や9月のあの機種にも期待はしていませんが、それでも今後の取り組みとして短期回収しか目がありませんね。いろんな考えはあるものの、機械寿命があまりにも短いことを考えると、機械回収を意識しなければ継続的に機械購入ができません。そのため、機械購入→早期回収売却or増台→稼働運用の流れで行なっています。
しかし結局集客としてはスロットの方が有利で、今回もスロットの客数が増えたところがパチンコの集客にも良い影響を与えております。

今後のスロットにはかなり期待できる


7月末で状況が変わったことから今後のスロットにはかなり期待できますね。
3月からずっと待ってるあの機種も年内販売を絶対にするという意気込みも聞いてますし、他のメーカーからも良い機種が通ってきそうです。そう考えると、9,10月の機種の寿命は比較的短そうです。もともとMYをうたってるような機械でもないのですが、今の状況はMYが正義にもなっているため、そこが一番の集客要素にもなってきています。10月はともかく9月は特に慎重に動いた方が良さそうです。

BT機は非常に好調


ラッキートリガー3.0プラスの業界の過剰な盛り上がりの裏で、BT機は非常に好調です。
エヴァだけでなく、ハーレムエース、パルサーなんかでも非常によく使えてます。ここから出るBT機も積極購入とコーナー化をすすめています。設定の使い方も気をつけなければならなくて、抜き過ぎると稼働減衰が早く、6は出過ぎてる状況なので、適度なジャグラーできる運用をすると、稼働を保ちながら、粗利も確保できています。9,10月でも少しずつBTが出てくるので、このタイミングでのコーナー化は良さそうですね。

7月はいろんな要因が目白押しでしたが、全体的にどれも不発でした。その中でもうまくいってる店舗は、仕掛けの手を機械のみに集中しなかったことですね。9,10,11月は厳しい戦いになりますが、仕掛けの手を緩めずにいきましょう。

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このコラムを書いたのは
株式会社船井総合研究所
アミューズメント支援部
シニア経営コンサルタント
パチンコグループマネージャー   渡邊 龍信

国立大学 理学部数学科卒業。国立大学大学院 応用数学科卒業。アミューズメント支援部新卒入社史上最年少でチームリーダーに着任から、最年少でグループマネージャーに着任。400台以上の大型スロット専門店立ち上げ実績は10件以上携わっており、スロット増台成功実績は40件以上、多数の20円スロット業績アップ実績をもっている。直近2年間の高射幸機に頼らない増収増益方法を指導しており、20円スロットの業績アップの実績は、元スロプロで培った超ユーザー目線と、大学での数学の知識を駆使した数理マーケティングで「 高精度な 」時流予測とスロット機種分析によって実現している。