2025-03-05
株式会社船井総合研究所
アミューズメント支援部
シニア経営コンサルタント
パチンコグループマネージャー 渡邊 龍信
アミューズメント支援部
シニア経営コンサルタント
パチンコグループマネージャー 渡邊 龍信

2025年の限界利益像を目指した機械戦略をどう考えるか
業界情報
本コラムをお読みいただきありがとうございます。船井総合研究所シニア経営コンサルタントの渡邊龍信です。
はじめに
今回のコラムでは、パチンコ業界の経営者、幹部の皆様に向けて、機歴のあまりの多さに戦略を困られている皆様に向けた内容となっております。
皆様の一助となれば幸いです。
2025年2月売上は
先月対比で
4円 | 99% |
1円 | 107% |
20円 | 104% |
全体 | 104% |
でした。
また去年対比では
4円 | 102% |
1円 | 112% |
20円 | 109% |
全体 | 108% |
でした。
2月はこの数ヶ月みても非常に良い状況でした。雪が多いエリアでは客数を落としているところもありますが、全国的なユーザーの動きとしては、非常に好調でした。機械ももちろんながら、特定日の全体的な動きもさらに活性化しており、良い数字を出せてるところが多いです。
2025年の機械戦略~どのメーカーと付き合うのか?~
表題にもありますが、2025年の機械戦略について掘り進めたいと思います。
2024年は、スマスロの比率を上げ続ける1年で、スマパチは大型版権が出る度に少しずつ増やすという流れが主流でした。
そのため機械代や設備費と多くかかった1年でした。この時はお付き合いも多少しょうがないという状況でした。
2024年末から2025年にかけてスマパチでもヒット機種が現れ、かつ7月のLT3.0の動きと合わさってスマパチを投資していかなければならない流れもきています。
ここで大変になってくるのは、「どのメーカーと付き合うのか?」です。
結論から言うと答えはありません。各社それぞれの戦略と、その機械がマッチするかは別物になっているためです。とは言っても、付き合うメーカーTop3のうち2メーカーは変わらないといった感じになっております。
ふざけた機歴に付き合わない
にしても、今年のメーカーの機歴には付き合ってられないなと思います。あれを買え、これを買え、まだ機械を見せてもないこれも買えとやりたい放題になってます。
このやり方では、限界利益なんか残せるわけがありません。使い物にもならない機械には営業保証なんかもありません。
私のお付き合い先では、限界利益を残しに行く方法で確実性をもったやり方を取り組み始めている会社もございます。
それは、「ふざけた機歴に付き合わない」です。当たり前のことですが、中々できない動きではあります。これにより、ストレスはかなり軽減されます。もちろん市場状況によりますが、このやり方は非常に効果が高いです。
前準備としてバラエティ強化が出来ているか?
実施にあたり前準備として必要になってくるのは、バラエティ強化が出来ているかが最重要です。バラエティ強化が出来ていれば、1機種多台数を購入しに行くリスクを大幅に減らせます。代わりに1,2台の多機種購入に切り替えます。これをすることにより、コーナーの新台投入もしながら、粗利がしっかり取れる構成となります。バラエティ強化はコラム内でも何度も取り上げてる内容なので、そちらを参照ください。
このやり方は、総イン枚数を上げることよりも、粗利を取る事にフォーカスしてるので、稼働が良くても粗利が取れない機械は設置しませんし、機械によっては高稼働時には粗利が取れても、稼働が低くなるとゾーン狙いやリセット狩りが増えてくるため散々な状況になります。何より、メインを多台数買うために多台数付き合って、メインが転けた時のリスクは大幅に減らせます。代わりに良い機械ならばすぐに中古で買えばよいです。
この動きから、どこのメーカーと付き合うか?というよりも、全体的に購入をするため、大型版権でも0台になることもなく、少台数でも必ず導入される動きになります。
バラエティ強化で機械を買わなくても良い下準備を
この動きは小型店だけでなく中型店でも取れる動きになっているため、今後のスタンダードになってくるなと感じます。
それくらい、今の機械選定は博打であり、利益も残らない状況になります。
とは言え、この装置産業の業界を考えると、機械購入は必須ですし、大幅に機械代を減らして業績を維持できるほど簡単でもありません。リスクを減らしながら店舗の営業の在り方を見直せば、売上粗利は上げられます。
限界利益を上げるためにバラエティ強化を行い、機械を買わなくても良い下準備を進めて行きましょう。
今年は、検定切れの機械の次機種が出てくるとのことで、そこの差し替えが心配される状況でもあります。
いち早く行動をすることをオススメします。
このコラムを書いたのは

株式会社船井総合研究所
アミューズメント支援部
シニア経営コンサルタント
パチンコグループマネージャー 渡邊 龍信
アミューズメント支援部
シニア経営コンサルタント
パチンコグループマネージャー 渡邊 龍信
国立大学 理学部数学科卒業。国立大学大学院 応用数学科卒業。アミューズメント支援部新卒入社史上最年少でチームリーダーに着任から、最年少でグループマネージャーに着任。400台以上の大型スロット専門店立ち上げ実績は10件以上携わっており、スロット増台成功実績は40件以上、多数の20円スロット業績アップ実績をもっている。直近2年間の高射幸機に頼らない増収増益方法を指導しており、20円スロットの業績アップの実績は、元スロプロで培った超ユーザー目線と、大学での数学の知識を駆使した数理マーケティングで「 高精度な 」時流予測とスロット機種分析によって実現している。