CFY COLUMN
シー・エフ・ワイ コラム
2024-09-06
有限会社トータル・ノウ・コネクションズ 代表取締役社長   髙橋 正人
ゼウスの神言【ラッキートリガー機種のラインナップ検証】


今回は、パチンコにおいて現状のキーファクターである「ラッキートリガー機種」の、【仕様】とその【アナウンス】について考えてみたいと思います。

これが重要である理由は「2つ」。
一つは、稼働貢献における「ユーザーの機種選択」の傾向を把握する事。
一つは、「ホールの機種選択」における選択肢を明確にし、ミス・ロスの少ない機種選択をする事。

以上の「2点」において、メーカー感覚でも無く、ホール感覚でも無く、無論コンサル感覚でも無く、【ユーザー感覚】において『何が重要な数字なのか?』について、ここで一つの神言をしてみたいと思います。

そもそも良く耳にする『【ユーザー感覚】とは何ぞや?』と言う点を整理・定義しておきましょう。


一般的には、『ユーザーが初めて打って、(何かを)どう感じるのか?』と言う事であり、その答えとしてホールに【アウト値】として表示される事になります。

更には、「ユーザーの再来店~再遊技の特定機種選択」で長期稼働が達せられ、稼働貢献期間(週)と言う言葉にて公表される事となります。
しかしそれは、既にホールに導入された後の話であり『所詮、結果論に過ぎない』訳で、ホールの購入(導入)機種の選択はそれ以前に決定している。

である以上、その【ユーザー感覚】と言うモノを「事前に数値として捉えておく」必要がある事になります。
その結果として、ホール側には「ミス・ロスが少ない機種選択」の確率が上がる事に繋がります。

今回のテーマは【ラッキートリガー】機種に限定された話です。


今年2024年3月から新機種リリースが始まった「総量規制の緩和」策の一つですが、上限が従来の「6,400個」から「9,600個」になった事は、ユーザー側にも多くに周知されている事でしょう。

パチンコ全体的に見た上では、確かに「ラッキートリガー搭載機種」の集客~稼働は比較的高い数値になっているとも感じますし、ホール様におかれましても、【ラッキートリガー機種コーナー】と銘打ってのPRもされている事かとも思います。
しかし、今後においても該当機種の全てが好成績と収める訳でも無く、当然ながら平均(概ね8週)以下での稼働貢献終了となる機種もある事でしょう。

だからこそ、【ユーザー感覚】として好まれるスペックの指標の一つを考えてみる。


では、ユーザーはラッキートリガー機の『何が楽しいのか?』『どこに興味を惹かれるのか?』の検証です。
そもそも、現在のパチンコユーザーは既に「初当りの50%~70%程度のRUSH突入を体験している」訳で、更にそれを期待して打っています。

なので、初当りに対してRUSH突入率がどうであろうが、あまり意味を持たないのです。

それよりも、ユーザーが期待するのは「ラッキートリガー」と言う『プラス材料をどの時点で強く感じるか?』が重要なファクターになります。

そこで、今回提示させて頂くのが、【下位RUSHからのLT突入率】に拘ってみたいと思います。


既にご存じの通り、「P機」と「e機」ではラッキートリガーの出現率に差がある内規となっています。
よって、ユーザーがラッキートリガーの「連チャン性」や「出玉感」をより多く体感するならば、必然的にスマパチの選択になります。

しかし、果たして『本当にそう言う結果になるのか?』と考えた場合、パチンコユーザー数が一定化している現在、『ならば、P機のLT搭載機種は稼働低下する』事になってしまいます。

しかし、幸か不幸か『そうはならないでしょう。』
重要なのは、いつも通りに「一旦(下位)RUSHに突入」し、その後『更なるプラス材料として、上位RUSH突入となる』と言うのが、現状での最も熱いストーリーとなります。

その際、『上位RUSH突入が体感しやすい』ものが好まれている様です。

それでは、LT機の「機種リスト」を確認してみましょう。(※P機・L機含む)




注目すべき点は、【LT突入率】で、その中の【RUSHからのLT突入率】項目になります。

過去、個人的に最も注目したのが、「PバイオハザードRE:2 L9YZ4」になります。
正直、ミドル仕様でリリースされ(2023年5月)たものの、エヴァ・Re:ゼロ・大海等の安定稼働もあり、芳しい成績とは言い難い結果となりましたが、LT仕様となって、ここまでの好成績と残すとは思いませんでした。(平和さん、ごめんなさい m(_ _)m・・・です)

そして現状、「P魔法少女まどか☆マギカ3 LM3」がP機ライトミドル帯と言うより、『LT機全体の中でもトップ業績を上げている』と言う事実もある。

それらも踏まえた上で全体を俯瞰すると、稼働貢献力が高い機種は「まずはRUSH突入」で一息ついて⇒それからの「ラッキートリガーに期待する」・・・と言うストーリーが、分かりやすい機種が好まれています。(・・・と言うか「同=10%以下」の機種のユーザー支持は得られないと言う結果になります 涙。)

そしてその支持される数値は、【(ライト)ミドル系=20%以上】【甘デジ系=10%以上】が望まれるところですね。

また「LT出現確率」は、ユーザー的に「低いより高い方が良いのは当然」なのですが、結果的には「1/1,000~1/1,200」程度であれば特に問題は無いと思われますが、仮にそれ以下でもそれ以上でも、特段にフォーカスする数値でも無さそうです。
(結果的に、LT突入を重視するスペック構成であれば、そのあたりの確率になる訳で・・・)

また、初当りからの「(下位)RUSH」の突入率も、継続率も同様に「高いに越したことはない」と言う点は認めますが、初回または全体のT1Yとのバランスもありますし、それが稼働貢献力アップに繋がるとは言い切るには難がありそうです。

それよりも、「RUSHに入った後に、4~5回に1回はLTを引ける」と思われる・感じさせる様なスペックや演出作り込みを有している機種が、今後もしばらく「稼働貢献力が高いスペック」であり、『それが【ユーザー感覚】での支持されるスペック』と推測されます。

この先「12月」も、そして「来年」に向けたラッキートリガー対応機種も多々リリースされる事でしょう。
そんな折、今後の機種選択の一考になればと思い、今回の<ゼウスの神言>とさせて頂きます。
今後とも、よろしくお願い申し上げます。

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このコラムを書いたのは
有限会社トータル・ノウ・コネクションズ 代表取締役社長   髙橋 正人

1962年(昭和37年)4月29日、愛知県名古屋市に生まれる。その後、幼少期に長野県に転居し、20歳の時にパチンコ店勤務を始め、その後、「ホールスタッフ~店長職~本部長職」を経験し、「パチンコの運用・活用に特化したコンサルタント」として39歳で独立し現在に至るが、現在「業界歴最長クラスのコンサルタント」になってしまった。

有限会社トータル・ノウ・コネクションズとして、2005年5月、長野県長野市に設立。
英語表記「Total Know Connections」の頭文字をとって、通称「TKC」として活動中。

現在、X(旧Twitter)アカウント【ゼウス髙橋】として、業界向けだけでは無く、ユーザーさん向けに情報発信を継続しつつ、フォロワー数=10000人を目指している(汗