CFY COLUMN
シー・エフ・ワイ コラム
2023-09-13
株式会社THINX代表取締役   𠮷元 一夢
スマスロらしさ~ 遊技機選定のヒント ~

統計士(データアナリスト)が魅せるデータでデザインする未来の姿「スマスロらしさ~ 遊技機選定のヒント ~」



ローンチからもうすぐ1年が経とうとしているスマスロの延べ遊技者割合をビッグデータで分析すると、8月末時点で16.86%となった。またスマスロより数ヶ月早く登場した6.5号機は、同時点で19.38%となっている。

それぞれの集団を合計すると36.24%となり、20円パチスロプレイヤーの内3人に1人以上がいずれかを遊技していることがわかる。さらに、これにジャグラー集団を足すと80.03%となるため、現在のパチスロ営業の業績はこれらカテゴリーのユーザーをどれだけ占有できるのかでほとんどが決まる。

したがって、パチスロ営業をスケールさせるための戦略構想はいたってシンプルだと考えられ、とくに今後も成長を続けるだろうスマスロがカギを握っていることは言うまでもないだろう。

そこで今回は前回に続き“スマスロらしさ”というものについて論じることとする。

スマスロの購買軸は“スマスロらしさ”を重視


私は現在、スマスロを選定していく際には“スマスロらしさ”という文脈を重要視している。これは、レギュレーションの利点を最大限に活かせているのかどうかを意味している。ただしこれは、スペックの話をしているのではなく、あくまでプレイヤーの使用文脈のひとつとなる「勝ち体験」の話をしていることには注意していただきたい。

では、実際の個別機種が示す「勝ち体験」について分析を進めることとする。以下に、「勝ちの質を表すバランスシート」をまとめた。


図1:勝ちの質を表すバランスシート ©THINX-LAB.OLAP SIS©SUNTAC「TRYSEM」よりデータ引用


上図は横軸に勝ち金額、縦軸に勝ち率を置き、バブルのサイズをRvの大きさで表し、週次単位の結果をプロットした図となる。プレイヤーの使用文脈における「勝ち体験」をバランスシートから分析すると、2つの個別集団に区分されていることがわかる。

つまり、“スマスロらしさ”という文脈に該当する機種というのは、勝ち金額25,000円以上の数値を示す集団のことを指している。これはスマスロのレギュレーションの範囲でしか実現できない「勝ち体験」となるからこその価値があると考えていて、ユーザーもまた、そうした魅力に引き寄せられ結果的に稼働面、粗利面の両軸において安定しているのだと考えている。

代表的な例は、『L主役は銭形4L1』の結果が良い例だろう。

ただし、マスウケするかしないかの文脈に従うのであれば、別の評価軸も持っておかねばならないので、さらに詳細な内容に関しては、弊社が出版を行う次号 TRYSEM CROSS(9/20発行予定)でまとめる予定なのでそちらをご覧いただければ幸いである。

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このコラムを書いたのは
株式会社THINX代表取締役   𠮷元 一夢

𠮷元 一夢 よしもと・ひとむ
株式会社THINX 代表取締役

データアナリスト・統計士
1986年生まれ。文部科学省認定統計士課程修了。
現在は、IT企業のシステム開発やソフトウェア開発にアドバイザリーとして従事しながら、パチンコホール・戦略系コンサルタントとして活動。
そのかたわら、2021年、会員制情報配信サイト「THINX-LAB.」をリリースし、知見やノウハウの提供を開始。2022年、業界紙「TRYSEM CROSS」を出版し、現在も刊行中である。

THINX inc.
URL:https://www.thin-x.co.jp/

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