本稿を執筆しているのは、お盆商戦の目玉として登場した機種群のリリースからちょうど1週間が経過したタイミングである。期待どおりの動きを示したのか、あるいはそうではないのかについて分析を進めることとする。

偏差値分析 - パチンコ

今年のお盆商戦の目玉は『Ｐフィーバー機動戦士ガンダムＳＥＥＤ　Ｓ』（以下、『ガンダムシード』とする）だろう。まずは、本機のポテンシャルについて弊社独自の偏差値分析によりインサイトを得ることとする。以下に、「パチンコ偏差値分析」をまとめた。



直感的に偏差値分析の結果を捉えると、『Ｐ新世紀エヴァンゲリオン１５未来への咆哮』（以下、『エヴァ15』とする）や『Ｐ　Ｒｅ：ゼロから始める異世界生活　鬼がかりver．M08』（以下、『Reゼロ鬼がかり』とする）よりも『ガンダムシード』のポテンシャルは劣ることが示された。

しかし、同時期にリリースされた『Ｐ真・一騎当千～桃園の誓い～ＦＭ－ＪＴ』（以下、『一騎当千』とする）や、その他記載している機種よりかはポテンシャルが高いので一定程度の評価は下せるだろう。ただしその一方でいくつかの問題もある。それは『ガンダムシード』の問題というよりかは、「パチンコ機全般に言える問題」という方が正しいので、その辺りについて記そうとするとかなり増幅した話になるのでここでは割愛する。

詳しく事を知りたい方はこちらをご覧ください。

偏差値分析 - パチスロ

では次に、パチスロの新機種について分析を進めることとする。お盆商戦前の新機種として個人的に注目していたのは、『ＬからくりサーカスＧ』（以下、『からくりサーカス』とする）と『Ｌパチスロキンニクマン４ＳＬＤＣ』（以下、『キンニクマン』とする）になる。

その理由は至ってシンプルで「スマスロらしさ」という点に注目していた。ではこの「スマスロらしさ」について偏差値分析の結果から確認しておくこととする。以下に、「パチスロ偏差値分析」をまとめた。



『からくりサーカス』と『キンニクマン』は、他の機種とは明らかに違う六角形をしていることがわかる。これが「スマスロらしさ」の正体である。ようするに、「S機」では実現できない「L機」のレギュレーションの利を最大限に活かした機種のことをそう呼んでいる。

当然だが、マスウケを目指すのであれば、『Ｌ　パチスロ北斗の拳ＡＤ　ＸＲ』（以下、『北斗の拳』とする）や『L　バイオハザードヴェンデッタＦＫ』（以下、『バイオハザード』とする）のように、バランスの取れたレーダーチャートの結果が好ましい。

しかしこうした特徴を持つ機種は、現在、マスウケしている『北斗の拳』と常に相対評価されてしまうため、商品提供を行う我々サイドは、常に「北斗の拳を超えられるのか」という文脈に従いバランス型機種の導入を検討しなければならない。

その意味では、バランス型機種のハードルはスペックの有無の前段階で、一段も二段も上がる。しかし、『からくりサーカス』や『キンニクマン』は偏差値分析で読み取れるように、そうした属性集団からは相対評価されにくい性質があるためハードルは下がりやすい。

しかし、一定のウォンツを持つ層（勝ち金額重視派層）の支持しか集められないため、偏りができてしまうことはデメリットである。それを差し引いても今の市場感においては「スマスロらしさ」がある機種の方が、利が高いと考えている。

賛否、色々あると思うがこうした発想も一理あるのではないだろうか。

それにしても『キンニクマン』が叩き出した「勝ち金額」は、強烈なインパクトがありそうだ。今後も「スマスロらしさ」から目が離せない。

---

株式会社シー・エフ・ワイ公式ラインでは
パチンコ業界セミナーや業界時流の情報等、パチンコ経営に役立つ情報を発信しています。
友達登録をぜひ、よろしくお願いします。