CFY COLUMN
シー・エフ・ワイ コラム
2021-03-03
株式会社船井総合研究所
アミューズメント支援部
シニア経営コンサルタント
パチンコグループマネージャー   渡邊 龍信
2022年の業績をイメージできますか?


※本日の事例店舗は、定番セミナーにて詳しくお伝えします

はじめに

新型コロナウイルス感染症に罹患された皆さま、および関係者の皆さまに心よりお見舞い申し上げますとともに、1日も早い収束を心よりお祈り申し上げます。


2021年になり、早くも2ヶ月が過ぎました。
緊急事態宣言もあり、ユーザーの動きは鈍化している状況が続いております。2021年の撤去問題に関しても右往左往があり、どうしていくべきか悩まれている法人様も多いことかと思います。短期の業績も大事ですが、2022年以降でも業績アップができることを目指す必要があるため、新基準機の強化も含め、同時並行での取り組みが必要です。

さて、2021年のパチンコ市場は変わらず昨年対比80%以下となっております。貸玉別でみると、10月同月の昨年対比で4円P:81.4%、1円P:78.2%、20円S:81.9%、5円S:82.3%という状況になっています(船井総合研究所調べ)。かろうじて80%はあるものの、12,1月は昨年同月対比で80%を切っていたため、余談を許さない状況です。3月からの昨年対比は確実に100%を超えてくることとなりますが、我々が狙うべきはそこではありません。企業として成長をしていくなかで、1年前ではなく2年前の2019年の業績を超えていくようにしていかなければなりません。2年前には高射幸機も多く残っているため、玉単価がさがっているため売上的にも達成が難しいのが現状です。撤去問題が大変なのもそうですが、目先のことはそのまま継続してもらい、次を見ていく必要があります。単純に撤去問題は時流なので、業績が好転するものではないからです。それならば、より一層ターゲットを研ぎ澄まして、より一層集客を意識していく必要があります。
つまり、2021年は集客の意識を強く持ってください。

撤去問題が玉単価は2年前と比較して4円8%アップ、スロット10%ダウンとなっております。加えて、商圏客数は80%になっていることを考えると、上げなければならない稼働は、Pで1.15倍、スロットで1.39倍となります(客滞固定)。稼働というのは、客数と客滞によります。パチンコの客滞は4%アップ、スロットは9%ダウンということも踏まえると、パチンコに関しては平時対比でプラスを目指せることがわかるかと思います。

しかし、スロットおいては、平均で1.52倍の集客を上げなければならなくなるため、とても難易度が高いことがわかります。客滞を上げることが出来れば良いのですが、スペックに依存しやすい数値になってますので、機械頼りになってしまいます。そのため、集客を行っていく必要があります。
集客に成功している企業と失敗している企業は明確に分かれております。このアフターコロナにおいても、集客に成功している店舗はあります。弊社の研究会会員100社にヒアリングをしていると、とある共通点が浮かんできました。

  1. ①店舗責任者が業績を上げたいと思っている
  2. ②「うちの商圏では」「常連が嫌がる」と言わない
  3. ③全員が同じ方向を向いてる

です。
①は多くの店舗が抱えている悩みです。現場目線として、昇給はない、時間外労働や、重労働、これだけ市場が落ち込み、業績が下がっている中で無理難題がとんできている状況があるかと思います。
そのため、業績を上げても給料があがらないため、手を抜いてることが多く見受けられます。そのため、会社内に、本気で業績を上げたいのは上層部のみとなってしまいます。解決方法としては、主任等を抜擢して、パチンコ責任者やスロット責任者を立たせること。店舗責任者は、マネージメントを徹底することで解決することができます。会社の人財に未来を見せつけましょう。

②こちらも業績を落としている多くの店舗に当てはまります。「常連様が来てないから、業績が落ちてる」という事実から目を背けてはダメです。新しいお客様、新しい客層を呼びこまないと未来はありません。
いつまでたっても常連様にしがみついて、そこの粗利率を上げにいっても未来はありません。成功している企業は、去年低貸専門店であっても、今高単価にチャレンジしたり、若者アクティブユーザーを獲得するために、アニメ版権コーナーを作ったりと前向きです。自分達が未来を見れてないのに、お客様に未来を見せれるわけがありません。

③上記2つを見ても、考えがバラバラでは意味がありません。
経営者として方針を堅く決めて、そこに突き進めるようにしてあげましょう。

上記の事例店舗は、2020年の年末に低貸専門店に4円パチンコ、20円Sを導入して、1月の昨年同月比で増収増益を達成している店舗があります。
この店舗は、上記にある失敗企業のように、店舗責任者が仕事を増やしたくなく業績を上げたいと思っていない、常連を重視し過ぎた甘海の薄利とスロット集客をしていない、店舗でおすすめを聞いても全員がバラバラの回答でした。

社長が撤退か継続かを悩んでいた際に、アクティブユーザー集客特化モデルに興味があるとのことでしたので説明しました。最初に念を押したのは「社長が変わらないと変わりません」でした。行動を変えるために、朝礼に参加してアクティブユーザーを集客しに行くことを徹底して伝えてもらい、現場を見て見込みのある主任をスロット店長に抜擢。パチンコは、具体的には萌コーナーの作成と、6号機バラエティ集客。そして、このコラムで再三書かせていただいているweb集客を実施しました。

その結果、若者集客に成功し、高単価増台を成功させました。一番の功績は、社長が戦略の先陣を切ったこと。今までの業界に捉われず、ニューノーマルな思考で取り組むことができた主任のスロット人財の存在です。
機械が当たり始めて、撤去がひと段落した瞬間どんな時代が待っているかを考えてください。間違いなく全国大手や、地方大手は投資をして全力で戦ってきます。その時までに出来る準備をしていかなければ、仕組みや人問題は解決しません。撤去を目の前にしてる今だからこそ、戦略は全店変わらないので、準備をしていきましょう。

特設サイト
https://www.funaisoken.co.jp/seminar/067765?_ebx=besi12ncgi.1599006393.7eqyu0v#_ga=2.190970722.975634086.1612929801-1255125580.1599035092


講師陣によるパネルディスカッション動画
このコラムを書いたのは
株式会社船井総合研究所
アミューズメント支援部
シニア経営コンサルタント
パチンコグループマネージャー   渡邊 龍信

国立大学 理学部数学科卒業。国立大学大学院 応用数学科卒業。アミューズメント支援部新卒入社史上最年少でチームリーダーに着任から、最年少でグループマネージャーに着任。400台以上の大型スロット専門店立ち上げ実績は10件以上携わっており、スロット増台成功実績は40件以上、多数の20円スロット業績アップ実績をもっている。直近2年間の高射幸機に頼らない増収増益方法を指導しており、20円スロットの業績アップの実績は、元スロプロで培った超ユーザー目線と、大学での数学の知識を駆使した数理マーケティングで「 高精度な 」時流予測とスロット機種分析によって実現している。
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