CFY COLUMN
シー・エフ・ワイ コラム
2024-11-26
リスペクトマインド株式会社 代表取締役   武内 臣介
繋がる力 お客様とお店を結ぶランチェスター戦略~LT機『2400×80%』という話題性を利用してLT機を盛り上げる!~



こんにちは!リスペクトマインド(株)の武内臣介です。
話題性があることは、誰よりもいち早く情報発信したいものですが、ここ最近で盛り上がっているのが【2400個×80%】のキーワードではないかと。
話題性があるから情報発信するのか、情報発信するから話題性が高まるのか?・・・ということで、このコラムに先駆けて先週の11月20日に、私のアメブロで(号外)【乗り遅れるな!いよいよ必須の機種タイプ提案!】というコラムを書いており、e機で登場する【2400個×80%】についても触れております。

アメブロコラムはこちら

今日のコラム内容と併せてお読みいただければと思います。

厳しい状況のパチンコを盛り上げるチャンスなので、ランチェスター戦略にある『市場参入(浸透)戦略』の考え方をフル活用して、店舗で実施するポイントをお伝えしていきます。
また、いつもよりも長文のコラムですが、ぜひ最後までお付き合いお願いします。

現状の大きな問題は、『機種性能をお客様が分からない状態』にあること


「知らない機種、分からない機種は浸透しない」というのは当たり前のことですが、最近は『ミドルコーナー・ライトミドルコーナー・甘コーナー』すら分からないお店を拝見することがあります。(というか・・・けっこう多いです)
スロットに関しては、機種で分けているので業界人や機種に詳しいユーザーであれば判断できますが、高射幸で高コイン単価の機種なのか、比較的優しい機種なのか分からない状態です。
『分からない状態』と書いていますが、私は常にライトユーザーの機種に詳しくない方々が見てどう思うかの視点です。

私が思う業界の重要指標は『年代別の参加率』


業界データブックの参加率推移を見ると、年代別で参加率が高い世代は[20~24歳]です。
そこを出発点にして、10年で約40%が離反します。
更に10年で約30%が離反するという数字が確認できます。

遊技可能な年齢になった若い世代の参加率を高めることが最重要ですが、休眠ユーザーが何かしらのタイミングで戻ってくれた時、そこからリピートしてもらうには“お客様が好みの機種とつながる”状態が必須です。
“機種とつながる”には、お店はライトユーザーや機種に詳しくないユーザーに向けて『機種が分かる、機種が探せる』ことを目指すプロモーションが重要な課題です。

『分かる状態にする方法』が、コーナー作りと機種の特徴表示


ここ1年で販売された機種(P機・e機・LT搭載を含む)を確率帯でざっくり分けると『1/99・1/129・1/199・1/319・1/349・1/399』と、確率帯だけでも6つに分かれます。
RUSH突入確率を考慮すると、『25%・50%・60%・70%・・・・』と初当り確率は同じでも皆様がご存知の通りで、RUSH突入確率でも『ミドルの中のハイミドル・ミドルミドル・ローミドル』に分けられます。

P機のLTに関しては、既に『ラッキートリガーコーナー』や『ラッキートリガーPOP』をつけて訴求しているホール様は多数あります。
ただ、『ラッキートリガーコーナー』の場合は、異なる確率の機種が混在している状態となっているので、そこは台上POPで伝える工夫をしています。
ただし、台上POPも簡易的なものでは機種の良いところが伝えられないので、「おっ!打ってみようかな」という興味関心を高めて欲求喚起するレベルには至りません。

コーナー作りに関しては、今のタイミングであれば全台を明確にするというよりも、少なからず支持を得て追い風となっている『ラッキートリガーコーナー』を中心に訴求して【ライトユーザーの方々にも知ってもらい、レパートリーにしてもらう】ことが優先課題です。

実施方法は、『コーナー作り』から私が長年お伝えしている大当りの流れが分かる『大当りフローPOP』などで、初当りからRUSH突入、そこからLTへ向かう流れが分かるもので知ってもらう工夫をすることになります。
もちろん、ライトユーザーの方々は大当りフローPOPを見てもすぐには理解できないと思いますが、それでも知るキッカケと知識の積み重ねで『分かるようになっていく』ことをサポートする必要があります。

LT『2400×80%』のインパクトを活用する


既にいろんな方々が情報発信していますが、[e閃乱カグラ]と[e蒼天の拳]の2機種が『RUSH=LT状態』で、【2400個×80%】として発売されます。
インパクトの有無に関しては賛否両論あるのですが、私は「インパクトは意図的に作ることができる」とお伝えしています。

これは、お客様が「何か凄いのが入るの?」という気持ちになるような価値提案をすることが必須ですが、今回は≪凄いぞ!RUSHに入れば即LT状態!2400個×80%の威力!!≫という感じのポスター訴求で興味関心を高めることも可能です。(表現はいろいろ工夫して下さいね)

これを導入前から実施していき、ライトユーザーの集客も狙う来店動機づくりを強化していきます。
余談ですが、インパクトを伝える価値提案方法としては、『コンテンツ×スペック』が揃えば更に高いインパクトを出せますが、コンテンツ的には・・・となる場合は、スペックの何が凄いのかを伝える方法になります。

ちなみに、この2機種を導入検討する場合、私としては2機種とも導入して、来店したお客様が「どっちにしようかな?」と選べる状態にすると、『2機種とも打つために来店回数が増える』ことも可能になります。

また、ここで重要なことは『P機のラッキートリガーも同時に訴求することで、ライトユーザーも含めて広くP機のLT機も“知ってもらう”“価値を感じてもらう”』ことも狙うことができ、お客様と何かしらの機種をつなげてリピート確率を高めることが可能になります。
このような取組みの繰り返しが、自店商圏の参加率を高めて離反させない営業施策にもなります。

ランチェスター戦略は『分けること』から始まる


ここまでお伝えしたことは、ランチェスター戦略の考え方が深く関わっています。
ランチェスター戦略は『部分で勝つ』ために分けることから考えます。



『どのように分けて、どのように強化するのか』を考えますが、今回はとにかく【P機LT、e機LT】を起点にして、他の機種へも波及させて相乗効果を狙えるタイミングとなります。

ランチェスター戦略『市場参入(浸透)戦略』の考え方


私がライトユーザーの方への機種浸透を重要視している理由は、ライトユーザーの方が将来のヘビーユーザーやコアユーザーになっていき、参加率を担ってくださると考えるからです。
これはランチェスター戦略『市場参入(浸透)戦略』で伝えているもので、どのような商売でもこの考え方で商品を広く浸透させて売上を上げていくものになります。



ライトユーザーの方々はどのような傾向かというと、あくまでも「機種に詳しくない方」という前提で考えます。
曲線がプロダクトライフサイクル曲線ですが、これはイノベーター理論の中にいるマジョリティ層(前期追随者・後期追随者)に機種が浸透すると長期的な支持につながり、プロダクトライフサイクルのキャズム(溝)を超えて機種ファンが増える流れとなります。

マジョリティ層は、イノベーター(革新者)やアーリーアダプター(初期採用者)の自ら情報を得て自ら判断する傾向と異なり、『他者の評価を判断材料にする』という傾向があります。

よって、既に一定支持のある『ラッキートリガー』というワードを利用して、更にインパクトのある【2400個×80%が登場】というプロモーションが今回は可能になります。

更に更に、今回は2機種とも大当りのフローがシンプルで分かりやすいので、マジョリティ層のライトユーザーに対しては好ましい条件の機種です。
ランチェスター戦略にあるグー・パー・チョキ理論は、市場に投入して浸透させるためのステップですが、今回は商品単体というよりも『ラッキートリガー』という認知と価値をグーとパーの両方で実施するイメージとなります。

ちなみに、市場に浸透させる際に活用するのが『AIDMA(アイドマ)・AISAS(アイサス)』の要素を盛り込んだ、価値を感じて打ちたくなるようなプロモーション展開です。

このようなことを踏まえると、前述したe閃乱カグラとe蒼天の拳の2機種があれば、1機種のインパクトよりも更にインパクトを積み重ねる要素にもなります。

マジョリティ層の支持が稼働アップの重要ファクター


マジョリティ層の中には毎日来店するお客様も存在しています。
毎日来店するヘビーユーザーであったとしても、『好みの機種以外は知らない状態』の傾向があるので、知らない機種に対してはライトユーザーという見方をしています。
ただし、パチンコやスロットの遊技経験が浅いライトユーザーではなく、遊技経験はしっかりとあるので、興味関心の高まる価値提案の機種訴求が出来れば“お客様の新たなレパートリーになる確率”は高くなります。
そして、長期的に支持されている機種は、マジョリティ層のファンが定着している機種になるので、だからこそ追い風のラッキートリガー機種をP機でもe機でも同時訴求して浸透させることが、先々の稼働に大きく影響していきます。

全国で実施すれば『盛り上がりに拍車をかけられる』&自店も便乗できる


「うちのお店はどちらも導入しない」という声もちらほら・・・・。
今回の私の願いは、「低迷するパチンコに一石を投じるためにも全国で盛り上がって欲しいな~」という気持ちがあります。
全国で盛り上がれば、参加率を上げるチャンスにもなるので。
そこで、導入しないがラッキートリガーの機種は設置しているというホール様なら、盛り上がっている機種は無くてもラッキートリガーの機種を便乗してアピールすることをおすすめします。
当然、お客様の目当てとなるe閃乱カグラとe蒼天の拳があれば、導入されているお店に行く優先順位は高いのですが、マジョリティ層はお店と自宅の距離を優先する傾向もあります。
よって、「何かラッキートリガーが流行っているの?」という自店のお客様に対しては、「あの機種がそうですよ~」というセールスも可能になり、新たなレパートリーとなる機種を見つけてもらうきっかけにできます。

おわりに


こんなチャンスは1年に何回あるか分かりません。
スマスロ北斗が話題性やインパクトがあったのですが、機種に詳しくないライトユーザーや休眠ユーザーの方々へも興味関心を高めるアプローチができることは滅多にありません。
今回の考え方が正しいとは言いませんが、「チャンスを感じるものにはチャレンジしよう!」と常々お伝えしています。
何もしなければ、可能性にチャレンジするお店にお客様を奪われます。

今回のコラムが、皆さまのお店それぞれの状況でやれることを検討してチャンスに変えるきっかけになれば幸いです。

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このコラムを書いたのは
リスペクトマインド株式会社 代表取締役   武内 臣介

パチンコ業界に1989年から関わり、日拓では最年少店長で10ヶ月連続店舗表彰や最年少営業職などを歴任し、若手として数々の実績を出し、転職したホール企業では5年間パチンコ50000発、スロット18000枚を1ヶ月も下回らない実績を残す。

2007年の独立後は、ホール企業様の支援を、ホールの専門家として完全応用した『勝つ為のランチェスター戦略』と『差別化価値を作る【コト視点の価値づくり】』で業績向上の結果を出すことと、勝ち抜く社内戦略家育成を継続実施中。
ランチェスター協会の正式なランチェスター戦略インストラクターでもあり、ホール企業支援で業界随一の『勝ち抜くランチェスター戦略』の使い手。
また、パチンコ業界外からの依頼も多く、『コト視点の価値づくり』『火種人材育成』は、魅力的な人材を組織に増やすだけでなく、強力なチームワークの組織にするカリキュラムとして人気が高い。

近年では、業界最大セミナーのJAPaNセミナーに毎年連続登壇し、受講者数上位講師としても活躍している。