2024-11-06
有限会社トータル・ノウ・コネクションズ 代表取締役社長 髙橋 正人
『貯玉・再プレーシステムに関するガイドライン』の「まとめ」
業界情報
当該ガイドラインは、ホール4団体にて「2024年9月2日」制定され、「10月28日」付にて「Q&A」として補足資料が発出されている。
(1)【貯玉・再プレーシステムの歴史と背景】
- 1990年11月・・・「端玉のみの貯玉」が始まる。併せて「再プレー」システムも開催される。
- 1993年 2月・・・行政当局による、貯玉・再プレーシステムの「基準の策定」が提示される。
- 2007年 6月・・・貯玉保証基金が発足。
- 2012年 4月・・・手数料の徴収が禁止される。
この<2つの禁止の理由>に関しては、最も重要な解釈のポイントであり、今後においても『同様の行政から同様な判断がなされれば、今後においても『再度禁止になる』可能性も十分に考えられる事を、十分に心しておく必要がある。
(2)【再プレー手数料の設定】について
- あくまでも「システムの管理維持等経費の範囲内」として設定する事は可能だが、各々のホールにおける設備等の状況が異なる事から、標準的な数値を決める事は出来ない。
- 貯玉再プレーについては、利用者の「再プレーの回数(量)が多いほど経費は増加する」事になるので、それに応じての数値にする事が妥当と考えられる。
結果として
再プレーで利用する玉・メダル数の「●パーセント」を、システム利用に伴う手数料とする事が可能となる。
※上記表では、暫定的に「消費税の内税&外税」を基準とした、貸玉数・メダル数の一例であり、概ね「損益分岐割数」準じた数値を参考に、動労の手数料計算になる。
※各上下比較にて、分岐割数が同等であっても、想定される手数料率が若干異なる事が分かる。
(3)【再プレー手数料の有無における損得金額】を、ザックリと計算してみる。
再プレー手数料に関しては、「売上に掛かる料金」であり、再プレーの利用客数の多少によって大きく変わる。
なので、客数&売上が多い店舗ほど、その影響金額は大きい事となる。
現在、「再プレー手数料は取っていない」状況の中、『売上発生の段階でこれだけの損失がある』とも言える。
そして、その金額を『現金投資プレーヤーが被っている』とも言えるし、『一部の利用者が得をしている』とも言える。
逆に、貯玉再プレーで会員集客に依存している店舗ほどこの影響度は無くなり、特に最近のパチスロユーザーは、「再プレー手数料無し」の利点も十分理解しているでしょうから、影響はさらに大きくなる事と推測されます。
【該当手数料】の徴収率は様々ですが、概ねこの範疇での運用と推測されます。
しかしまぁ、「営業利益=0円」であっても、手数料だけで『これだけの利益が残る』と言う事にもなりますね。
(4)【会員規約の変更告知】は必須になる。
現在は、「再プレー手数料は取らない」と言う会員規約となっている。しかし再プレー手数料を徴収するとなると、その規定を別途に設ける必要がある。
その際、「①:会員個別に変更の承諾を受ける」と言う方法がありますが、現実的には無理と判断。
よって、「②:個別承諾では無く、3ヶ月以上の周知期間を設けた上で変更する」事になります
(※「3ヶ月以上」と言う根拠詳細は不明ですが、ガイドラインではそう定義されていると理解)
(5)【禁止事項】について。
この項目に関する内容が最も重要な部分であって、遵守する事を前提として今回の手数料徴収が可能となる。
仮に禁止事項違反が疑われる場合は、「ホール団体からの是正勧告」及び「行政当局への情報提供」となる。
兎にも角にも、手数料の有無に関しては、【広告宣伝違反】と捉えられる様な事だけは、避けなくてはならない。
「店内告知」と「広告宣伝」は異なる事だけは、オーナーも店舗管理者も肝に銘じておく必要がある。
特二、『当店は最プレー手数料は頂きません』等の【広告宣伝】は、ガイドライン違反に該当するので、十分に留意願いたいところ。
(6)その他
- 会員規約にて「手数料徴収を定めた」場合、各都道府県遊協に報告する事が求められる。
- 当該ガイドライン遵守は必須として、違反事実に関して「情報収集」「是正勧告」「質疑回答」「行政への情報提供」等、必要に応じてホール団体が行うものとする。
すぐには進行しない、<今後の展開>を想定してみる。
実行するとした時の【スケジュール】感
現在検討して「将来実行する」としても、事前告知期間が「3ヶ月以上必要」と言う条件から、最短でも「2025年春頃」となる。
手数料徴収による【ユーザー評価・離反】の心配
本質的には、貯玉の有無に関わらず『全てのユーザーが公平な扱いになる』訳で、正しい方向性だと思います。
がしかし、既に10年以上も再プレー手数料無しでユーザーは慣れている環境の中、そうは言っても現実的に「再プレー利用ユーザーの負担を強いる」事に繋がるので、「せっかくの会員様の囲い込み」に加え「再プレーユーザーの来店動機」を失う可能性が懸念されます。
なので、自店舗だけが先行して実施するのは非常に勇気が必要ですし、現実的には「一旦様子見」となるでしょう。
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有限会社トータル・ノウ・コネクションズ 代表取締役社長 髙橋 正人
1962年(昭和37年)4月29日、愛知県名古屋市に生まれる。その後、幼少期に長野県に転居し、20歳の時にパチンコ店勤務を始め、その後、「ホールスタッフ~店長職~本部長職」を経験し、「パチンコの運用・活用に特化したコンサルタント」として39歳で独立し現在に至るが、現在「業界歴最長クラスのコンサルタント」になってしまった。
有限会社トータル・ノウ・コネクションズとして、2005年5月、長野県長野市に設立。
英語表記「Total Know Connections」の頭文字をとって、通称「TKC」として活動中。
現在、X(旧Twitter)アカウント【ゼウス髙橋】として、業界向けだけでは無く、ユーザーさん向けに情報発信を継続しつつ、フォロワー数=10,000人を目指している(汗
有限会社トータル・ノウ・コネクションズとして、2005年5月、長野県長野市に設立。
英語表記「Total Know Connections」の頭文字をとって、通称「TKC」として活動中。
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