CFY COLUMN
シー・エフ・ワイ コラム
2024-11-06
株式会社船井総合研究所
アミューズメント支援部
シニア経営コンサルタント
パチンコグループマネージャー   渡邊 龍信
変化し続ける業界の成功と失敗の分かれ道



変化し続けるパチンコ業界。承継により未来を切り開ける成功と失敗の分かれ道



いつも船井総研 渡邊コラムを御愛読頂きありがとうございます。
夜はだいぶ寒くなりました。なのに昼間はとても暑いという状況と、肺炎や風邪が流行っています。体調管理には十分お気をつけください。

12月、1月、2月の機械が続々と決まってきました。正直かなりひどい状況にはなっていますが、
しょうがないの一言ですね。他の機械の魅力がないとそのようになってしまいます。
それほどまでに年末は機械だけの仕掛けは危険ですね。

2024年10月売上は
先月対比で

4円85%
1円96%
20円95%
全体93%


また去年対比では

4円85%
1円98%
20円104%
全体96%


でした。

12/31・1/1の仕掛けで良い年越しを迎えられる


2024年も間もなくおわります。
今年はありとあらゆる県のライターが解禁され、販促費が爆増している状況でした。
そのため、売上粗利はきちんと伸ばせたかと思います。12/31、1/1の仕掛けは決まってますか?
私は特別な仕掛けの日と見ています。

内容を話すと支援先がバレますので伏せますが、この日の扱いを変えることにより、良い年越しを迎えられると思います。
2月を見てみると、4月のBTと有力機種の流れから仕掛けをどうしようか考える時期にきますね。

ここにきても相変わらずスロット増台やスロット専門店が急速に進んできている状況です。パチンコの業績があまり良くないですが、
課題点は明確です。そこを何とかするつもりが無いなら変わらず厳しいだけです。200台前後店舗にも当てはまるため、
やれることはたくさんありますが、そもそもやる気がない事が多いですね。

淘汰されている店舗とそうでない店舗の違いとは?


2023年のパチンコユーザーが2022年対比で110万人減っていると話を聞きます。支援先だけの状況を見る限り私はそのように感じないですが、
市場全体でみるとマーケットは衰退してきている状況です。店舗間争いの中で完全に淘汰されてきている店舗も多く存在しており、
戦う意志が見えないところも多いです。私と仕事をしている時点でやる気がすごいため、こういう状況はないのでしょう。

やる気はあるのに淘汰されている店舗とそうでない店舗の何が違うのか考えることがあります。それは、

  1. 事業承継の失敗
  2. 右腕の育成不足
  3. 情報不足

と思っております。
私もたくさんの店舗の業績アップを担ってきましたが、このあたりは特に多いです。

① 事業承継の失敗


①はこの業界の帝王学的な部分を次世代に引き継げていない、かつ承継者が業界を知らずに丸投げしていると思ってます。
この問題は細かく話すときりがないですが、人財不足も要因としてはでてきますが、業界の思いや知識が希薄ですね。
ある意味成功体験がないところが1番大きいと感じます。そのため仕掛けの幅が狭く、小規模でしかアクションが出来ない。
そもそも論としてやり方も知らないといった感じですね。

② 右腕の育成不足


①とも連動しますが、承継する人が相談を求める右腕も頭の固まった状況なのです。
そのため、周りも見ることなく、パチンコ事業というよりもビジネスとしても成立していない状況ですね。
また、いかに考えててやる気があったとしてもそれを落とし込んで実行する人がいないことも多いです。

その人に欠如している能力は、カレンダー、集客企画、販促、計画、現場…。そもそも論として、
店舗を本気で良くしたいという思いが欠けています。

それもそのはず、①に失敗してるため、ついて行きたいと思ってない、
この人のために何とかしてあげたいと思ってないというところに紐付きますね。
言葉の意味も理解していない人がいます。「集客」の言葉の意味を理解してないことも多いですね。
これだけを改めるだけでもかなり変わります。

③ 情報不足


③は一昔前に比べればLINEやX、オプチャなども増えて、かなり情報収集はしやすくなっております。
ただ、悪い方に作用してると思います。意見と事実が異なり、自分の都合の良い解釈をしてしまう人が増えている気がします。
つまり自分でものを考えなくなっています。自分で情報を足で取りに行かなくなっております。

ひろゆきさんですら、24年前に「嘘を嘘と見抜けない人はインターネットを使うのは難しい」と言ってます。
もちろん悪意で嘘は言ってないとしても、あくまでも一意見であり、一考え方でしかない。

条件が違うんです。なのに鵜呑みにしすぎな人が多すぎますね。キーマシーンを鵜呑みにしているのと同じです。
その人がどんなことをして今の状況にあるのかも知らずそのまま実行しすぎです。

そして、もともと情報を知らないため、そこを盲信してしまっても良くなることはありえません。
よく学び、よく考え、よく行動をして欲しいです。視察をしましょう。
いろんな店舗を回って、いろんな店舗の感想を持って、全部自店舗に落とし込むようにしましょう。自分ならどうするかを考えましょう。

競合との戦い方、自店舗の在り方、会社の在り方を見つめ直そう


2024年でわかったのは、機械選定を当て続けても正直あまり業績は上がりません。
競合との戦い方、自店舗の在り方、会社の在り方を見つめ直す良い機会と思っております。
いつも戦術戦闘のお話をしていましたが、今回はいつもコンサルをする全体像としての違った目線でお話させていただきました。
皆様のお役に立てれば幸いです。
このコラムを書いたのは
株式会社船井総合研究所
アミューズメント支援部
シニア経営コンサルタント
パチンコグループマネージャー   渡邊 龍信

国立大学 理学部数学科卒業。国立大学大学院 応用数学科卒業。アミューズメント支援部新卒入社史上最年少でチームリーダーに着任から、最年少でグループマネージャーに着任。400台以上の大型スロット専門店立ち上げ実績は10件以上携わっており、スロット増台成功実績は40件以上、多数の20円スロット業績アップ実績をもっている。直近2年間の高射幸機に頼らない増収増益方法を指導しており、20円スロットの業績アップの実績は、元スロプロで培った超ユーザー目線と、大学での数学の知識を駆使した数理マーケティングで「 高精度な 」時流予測とスロット機種分析によって実現している。
PR