CFY COLUMN
シー・エフ・ワイ コラム
2024-10-02
株式会社船井総合研究所
アミューズメント支援部
シニア経営コンサルタント
パチンコグループマネージャー   渡邊 龍信
今からスロット投資は遅いのか?接客力減による粗利率減と人的資本経営



いつも船井総研 渡邊コラムを御愛読頂きありがとうございます。
少しずつ涼しくなってきており、体調を崩しだしてる方も多いようですので、体調管理には十分お気をつけください。
皆まで言いませんが、この業界も良い流れに向かっていきそうですね。
再プレイ手数料は多少動いてきておりますが、全体的には見の姿勢を取っており、いち早くすることはなかなか出来ません。

分岐と同じで下限さえ決めてくれれば一歩進むのですが、足並みが揃わないのが見えてるため、動きづらい状況が続きますね。

今からスロット特化で集客エリアを拡大していく必要がある


2024年9月売上は
先月対比で

4円91%
1円97%
20円93%
全体93%

でした。
また去年対比では

4円92%
1円102%
20円105%
全体100%

でした。

9月前半は多少調子が良かったのですが、後半になるにつれて苦しい状況が続いて来ましたね。スロットが先月対比で93%と心配になる数字を叩いておりますが、それでも高水準を維持しております。
パチンコは相変わらず厳しい状況が続いています。ここからさらにスペックが尖ってくるのですが、今のこの流れだとパチンコ全てダメな流れになりそうですね。

スロット高単価が好調の中でパチンコに移動することは無く、短時間遊技を前提とした機械しか反応がありません。支援先の状況としても、6月→9月で源さんLTを2→6にしましたが、アウトは7,000→10,000という状況のため、このあたりのスペックが丁度良いのかもしれません。

売上全体が昨対と同レベルになってきております。その中で設備投資や機械投資が増えている状況なので、利益は減っている状況の店舗もあるかと思います。そういう店舗の多くは、利益率が限界ギリギリにまで来てるケースが多く、集客策や、販促が圧倒的に足りていません。

それはスロットでの集客戦略を見いだせてないからです。3連休や、週末などのスケジュール展開をしていないところが多いです。年末の動きを見ていてもスロット専門店やP減S増の動きはまだ続いています。今からS特化で集客エリアを拡大していく必要があります。

12月の機械ラインナップが少ないと思ったらこぞって出してきましたね。
正直何も良いとは思いませんでした。
先月のコラムに続いて変更はなく、機械代を落として粗利率や集客策に振り切るのが良さそうです。
集客策とは出玉特価ではなく、地元還元イベントです。

人的資本経営を取り組んでいく重要さがより増している


スマスロ、スマパチの普及に伴い、お客様と接する機会が大幅に減ってませんか?常連様の顔を知っている人も減っていませんか?効率を求めているが故に、大事な繋がりが減ってきてます。

なぜその台をやめるのか?なぜ最近来店頻度が減ってるのか?以前なら、直接話を聞いて、体調が悪いとか、家族に止められてるとか、なんか流れが良くないとかの雑談がありました。

パチンコ、スロットを打ちにきてるのは当たり前ですが、スタッフや他のお客様に会いに来てるのがありました。それが無くなり、自然と来店回数が減り、別の店に行ってしまうようになります。

とある店では、いつも使ってる設定がお客様の反応が悪くなったということで平均設定が上がり、粗利率が下がっていました。私の祖母もヘビーユーザーなんですが、A店にいつも通ってましたが、最近はB店に通うようになりました。理由を聞くと「座る時に椅子を下げてくれる」とのことです。でも毎回負けてるようです。

A店が元々1番店だったのですが、B店が逆転をしていました。頑張っている店舗が接客にまで力を入れ始めると強いですね。ヒアリングの機会があったので聞いてみると、店舗目標を店長や役職者だけでなく、アルバイトにまで浸透させているようです。

壁にグラフを貼って進捗共有もしているようです。そのため、全員が同じ目標に向かって集客策や、競合対策に最速最短で取り組めるとのことでした。

人不足と言われてる昨今ですが、パチンコ業界だけでなくどの業界でも人不足です。効率を上げることももちろん重要ですが、スロ専や都会以外での効率の上げすぎは逆効果かもしれませんね。そのため人的資本経営を取り組んでいくことの重要さがより増していますね。

機械代や粗利率ももちろん重要なのですが、それをどう伝えるかはもっと重要です。
そこを取り組み1つで1.1倍にでも出来るのであれば、より店舗の業績をあげられますし、伝えられます。経費削られても多少は耐えられるかと思います。この1ヶ月で学ぶことが多かったので共有でした。
このコラムを書いたのは
株式会社船井総合研究所
アミューズメント支援部
シニア経営コンサルタント
パチンコグループマネージャー   渡邊 龍信

国立大学 理学部数学科卒業。国立大学大学院 応用数学科卒業。アミューズメント支援部新卒入社史上最年少でチームリーダーに着任から、最年少でグループマネージャーに着任。400台以上の大型スロット専門店立ち上げ実績は10件以上携わっており、スロット増台成功実績は40件以上、多数の20円スロット業績アップ実績をもっている。直近2年間の高射幸機に頼らない増収増益方法を指導しており、20円スロットの業績アップの実績は、元スロプロで培った超ユーザー目線と、大学での数学の知識を駆使した数理マーケティングで「 高精度な 」時流予測とスロット機種分析によって実現している。
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