CFY COLUMN
シー・エフ・ワイ コラム
2021-05-05
株式会社船井総合研究所
アミューズメント支援部
シニア経営コンサルタント
パチンコグループマネージャー   渡邊 龍信
緊急事態宣言を受けて、お盆営業までに準備しておくべきこと


新型コロナウイルスの話を聞かない日がないくらい、感染症の話題が多い1年間でした。少なくともさらに1年間は同じ話題が続くことが予想されます。4都道府県が緊急事態宣言となり、1,000平方メートルを超える店舗は営業休止、以下の店舗は時短営業となりました。

去年の今頃に比べて感染者数は数倍になっているのにも関わらず、この対応で済んでいるのはまだ良い方だと考えられます。大型店ほどしっかりコロナ対策として、入り口の制限や消毒の徹底、検温設備を導入しているのですが、残念な結果となりました。

最悪なケースを免れたホールは時短営業ということになり、しっかりと集客策を組んでいってることかと思います。メディアが新型コロナウイルスを報道し続けることで、ゴールデンウィークに予定していた売上計画も想定通りにはいかないかと思います。こちらは外部環境なので、一旦受け入れるほかありません。

それよりも前向きに取り組まなければならないことがあります。それは、GW明け〜ガロ導入までの期間をどのように過ごすか、さらには8月までの助走の付け方です。GW明けや11月は、この数年過去最低稼働を更新し続けてきた経緯があります。そのため、今年の落ち込みもさらにひどいものとなるでしょう。そのなかでも取り組むべきことは攻めることではなく、「何を守るか」になります。

この時期に守るべき部門は間違いなくジャグラーになります。

質問等でもよく聞くのですが、「6号機ジャグラーが入らない」「台数の振り分けは?」「ほかに代替機はあるのか」といった話題が多いです。
ジャグラーを頑張りたいのもあるのですが、粗利の中心となっている店舗も多く、攻めることも出来ず撤去日が迫っているという状況です。



台数の振り分けに関しては、間違いなくポジションの高い店舗に優先です。全体に分散させる必要はありません。そこがわかっている下位の店舗にはジャグラーが入ることは年明け、もしくは最小台数となることがわかります。それではどうすればいいのか?

我々の御支援先では、ニューハナハナゴールドを導入しています。当然ながらジャグラーほどの稼働を期待してはいけません。マーケット的には、20Sピーク客数の約3%はハナハナの需要があるため、可能性は0ではありません。

私の御支援先で6号機ジャグラー0の店舗は、24台のジャグラーで7,200枚/2,200円なのですが、ハナハナゴールドを6台いれて4,800枚/1,920円ほどです。悪くはない数字かと思います。そして、この商圏では過去にハナハナは0台設置、30φも0台でした。中古の設備を集められれば、30φの新導入は安価で出来ますので、ぜひチャレンジして欲しいかと思います。



ジャグラーを守るべきとわかりやすく伝えてはいますが、もっとマクロに考えてみると、市場の圧倒的Aタイプ不足が起きています。

今の業績ダウンを紐解いていくと、夜の売上・粗利に大きく貢献する、サラリーマン客数の減少により起きています。今までは夜にスロットで高射幸機やAタイプをうちに来ていたのですが、撤去になってしまったため、夜ユーザーの減少、そして一定数パチンコへ移動しております。パチンコの業績が良いのもそういったユーザーが夜に遊技しているからです。

つまり、パチンコのアップトレンドの波に乗り業績アップを目指すならば夜集客をさらに伸ばすことが重要で、スロットのダウントレンドを下げ止まらせたいならば、夜客が他に流出しないようにする必要になります。

そのため、ジャグラーも必要にはなるのですが、ひぐらしや次期クレアと言ったAタイプ機種をしっかりと構えて販促をしましょう。
勘違いをしている人が多いのですが、ケロットやパルサーでは代替機にはなりづらいです(そういう市場も一部存在する)。そこを多く導入しにいっている企業は、「ターゲット」がブレていますので、よく考えてみてください。文章にヒントは書いてますので、わかるかと思います。

以上のことより、今からしっかり守っていくべきはAタイプ客で、特に夜客を重点的にターゲットを絞って営業をしていきましょう。



緊急事態宣言やメディアに踊らされてはいけません。やるべきことと、ターゲットをしっかり絞って集客策を組みましょう。
私の御支援先は、4/25の集客策により、2019年の最高稼働も更新しております。
決して大きいホールではなく、決してジャグラーも揃ってませんし、源さんも多く設置できてません。
皆様も諦めることなく、前を向きましょう。

このコラムを書いたのは
株式会社船井総合研究所
アミューズメント支援部
シニア経営コンサルタント
パチンコグループマネージャー   渡邊 龍信

国立大学 理学部数学科卒業。国立大学大学院 応用数学科卒業。アミューズメント支援部新卒入社史上最年少でチームリーダーに着任から、最年少でグループマネージャーに着任。400台以上の大型スロット専門店立ち上げ実績は10件以上携わっており、スロット増台成功実績は40件以上、多数の20円スロット業績アップ実績をもっている。直近2年間の高射幸機に頼らない増収増益方法を指導しており、20円スロットの業績アップの実績は、元スロプロで培った超ユーザー目線と、大学での数学の知識を駆使した数理マーケティングで「 高精度な 」時流予測とスロット機種分析によって実現している。
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