CFY COLUMN
シー・エフ・ワイ コラム
2020-12-02
株式会社船井総合研究所
アミューズメント支援部
シニア経営コンサルタント
パチンコグループマネージャー   渡邊 龍信
高射幸機撤去と年末商戦


いつも本ブログを読んでくださりありがとうございます。
船井総合研究所 渡邊龍信です。

早いもので、もう12月となり2020年も終わろうとしています。
新型コロナウイルスの蔓延により、激動の1年でした。ぱちんこ業界のみならず、他業界にも大きくダメージを残していき、全業種においてライフサイクルが一段階進んだと言われる事態となっております。

今年の11月の営業はいかがでしたか?今までも、毎年11月は過去最低売上を更新してしまう月でした。今回はさらに悲惨な状況だったかと思います。16兆円時代と言われるなかで、大きく売り上げも下がっていることもありますが、直近の利益減もあるため、さらに追い討ちをかけている状況がありました。去年対比で4円P:86%、1円P:81%、20円S:82%といった状況でした。
相変わらず、スロットのマーケットが大きいです。そうはいっても、凱旋が撤去になり、今月にはオキドキも撤去になります。大多数の高射幸機が市場から消えることもあり、不安に思うかもしれません。だからといって、全員同じ状況にありますので、取り組むべきことは取り組んでいきましょう。絶対にやるべきことは、高射幸客を減らさない、他店に流出させないことです。
ユーザーで、その機種しか遊技しない人はいません。そのため、必ず回遊する機種が存在しています。その機種をしっかり配置、アピールをしておくことが必要となります。
その中の筆頭機種は、大工の源さん超韋駄天となります。この機種は、導入から今までもぐんぐん客数比率が伸びてきています。6月時期でさえも3.1%が、今や7.3%と2倍以上になっており、エリアによっては9%になっているエリアもあります。この機種がどうしたかと言いますと、10月対比における源さんの客数比率は、5.2%→7.1%となっています。スロット内での移動はなく、吉宗の可能性もありましたが、月末になるにつれ、その線もなくなりました。会員分析をみても回遊が多く見られております。源さんを遊技しているユーザーは、50%がパチンコのみ遊技、50%がスロットも遊技するユーザーで構成されています。ちなみに仮面ライダーでは、80%がパチンコのみユーザーで構成されていることを見ると、この差は明らかでしょう。
つまり、凱旋撤去時において、源さんの増台や、販促、仕掛けが出来ている店舗に関しては、比較的影響が少なかったかと思います。
店内の高単価客さえ減らさなければ、売上のダウン幅は大きくないため、ここに注力が必要でした。
オキドキの撤去時も同様の戦略になります。
オキドキ客のうち相関性の高い機種は、ジャグラー、源さんとなっています。そのため、年末ではジャグラーと源さんの仕掛け、販促は徹底していきましょう。認定ジャグラーにおいては、チェーン店移動による台移動で増台ということも効果的です。

そういった機械撤去が進んでいくなかで、今回も多くの質問をいただいたのですが、来年の完全撤去問題も含めて、機械の購入で悩まれている店舗が多くかんじます。
マーケットで見てみると、2月対比でミドル28%→25.4%、甘デジ7.3%→8.7%、ライトミドル9.1%→11.7%という状況です(海やメイン除く)。遊タイム付きが増えているなかで、とてもよい相性を見せられているのが、ライトミドル×遊タイムとなっております。一方で、ミドル×遊タイムもひどくはないのですが、天井ゲーム数が高すぎることと、リセット問題もあるため、非常に苦戦している状況です。
一方でスロットの方はというと、あまり芳しくありません。業界人が期待をする話題機さえも1ヶ月続けば良いとなっており、期待できない状況が続いてます。ただ、来年3月から続々と出てくる機械に、胸を膨らませているかと思いますので、今のスロット購入は控えて、3月以降のスロット購入をするように準備をしていきましょう。
だからといって、スロットを蔑ろに出来ません。年内にできる準備としては、スロット中古を揃える準備をしましょう。今スロットでお困りなのは5スロの稼働低下かと思います。高射幸を20スロに置いてあるため、入替をしても5円に機械が回らない状況になっています。そのため、スロットの新台購入は諦めてもいいですが、半年以内に購入していないスロットが多くあるため、まずはそいつらを全て1台は買いましょう。
ここで、バラエティの拡充と、5スロ強化をやっておかないと、また復活させるのに時間とお金がかかります。
今バラエティ、5スロが弱いのに、これから先強くなることはありません。
来年以降を見据えてサイクルを作っていくために、今のうちから取り組んでいきましょう。

全体的に機械に悩んでいる法人が多かったです。それもそのはずで、玉単価の機械がなくなっているため、不安にもなります。それでも4号機ほどのショックはないため、取り組み次第ではいくらでも上げられるのがスロットとなります。過去の記事にも書いてあるとおり、来年は必然的にバラエティマーケットになるため、対応できるように準備をしていきましょう。
このコラムを書いたのは
株式会社船井総合研究所
アミューズメント支援部
シニア経営コンサルタント
パチンコグループマネージャー   渡邊 龍信

国立大学 理学部数学科卒業。国立大学大学院 応用数学科卒業。アミューズメント支援部新卒入社史上最年少でチームリーダーに着任から、最年少でグループマネージャーに着任。400台以上の大型スロット専門店立ち上げ実績は10件以上携わっており、スロット増台成功実績は40件以上、多数の20円スロット業績アップ実績をもっている。直近2年間の高射幸機に頼らない増収増益方法を指導しており、20円スロットの業績アップの実績は、元スロプロで培った超ユーザー目線と、大学での数学の知識を駆使した数理マーケティングで「 高精度な 」時流予測とスロット機種分析によって実現している。
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