CFY COLUMN
シー・エフ・ワイ コラム
2024-03-13
株式会社THINX代表取締役   𠮷元 一夢
マーケットの潮流を紐解く ~ 旧作エヴァ・Reゼロが密かに躍進 ~

統計士(データアナリスト)が魅せるデータでデザインする未来の姿「マーケットの潮流を紐解く ~ 旧作エヴァ・Reゼロが密かに躍進 ~」



本稿執筆は3月5日。ラッキートリガーの動向が感度の高いトピックであるが、現時点のデータ量だけで何らかの結論を導くには材料が少な過ぎるので別の機会にまとめるとして、本稿では、ここ数週間の経過観察において興味深い示唆を得ることができたのでその辺りについてまとめることとする。

いまのパチンコ市場は、「エヴァ16」、「Reゼロ2」がマーケットをけん引しており、当面は、その環境が続くと考えられる。実際にプレイヤーの創出量は、「エヴァ16」が8%、「Reゼロ2」が4%となり、両機種で12%のプレイヤーを創出している。客数シェア争いのキー機種であるというのは皆さん承知のとおり。その陰で2月頃から旧作の「エヴァ15」、「Reゼロ鬼がかり」のプレイヤーの創出量が上昇し始めている。「Reゼロ鬼がかり」に限っては「Reゼロ2」の規模を超えている。非常に興味深いデータであると感じる。


図1:「延べ遊技者割合」 ©THINX-LAB. OLAP SIS ©SUNTAC「TRYSEM」よりデータ引用


あくまでプレイヤーの創出量の話なので、プレイヤーの遊びかたなどのデータは「エヴァ16」と「Reゼロ2」が圧倒的に高い。しかし、プレイヤーを創出させるという意味では、「エヴァ15」、「Reゼロ鬼がかり」でもその役割は果たせそうであるという話。
つまり、「シリーズ」という括りで客数シェア争いに挑むのもひとつの戦略構想として立ち上がってきてもなんら違和感がないということ。

たとえば、これを執筆している段階での「エヴァシリーズ」のプレイヤーの創出量は16%で、「Reゼロシリーズ」は9%となっている。両シリーズを足すと、4円パチンコユーザーの4分の1を占めるプレイヤーを創出していることとなるので、シリーズ機種全体で大きく客数シェアを獲得できれば競合店との争いにおいては優位に立ちやすいし、それを実行していく上での旧作市場の規模は十分にあると考えられる。

ゴールデンWEEK商戦に向けて、ラッキートリガーの動向も気になる所ではあるが、旧作エヴァ・Reゼロを使った戦略構想を思考してみてはいかがだろうか。

■THINX-LAB.


https://www.thinx-lab.com/

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このコラムを書いたのは
株式会社THINX代表取締役   𠮷元 一夢

𠮷元 一夢 よしもと・ひとむ
株式会社THINX 代表取締役

データアナリスト・統計士
1986年生まれ。文部科学省認定統計士課程修了。
現在は、IT企業のシステム開発やソフトウェア開発にアドバイザリーとして従事しながら、パチンコホール・戦略系コンサルタントとして活動。
そのかたわら、2021年、会員制情報配信サイト「THINX-LAB.」をリリースし、知見やノウハウの提供を開始。2022年、業界紙「TRYSEM CROSS」を出版し、現在も刊行中である。

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