CFY COLUMN
シー・エフ・ワイ コラム
2022-10-12
SDGs&Career代表株式会社 ジャパンニューアルファ 総務部長   赤羽 良太
その認識間違っています!他人事ではいられないSDGsとビジネスが密接に関わる未来

「その認識間違っています!他人事ではいられないSDGsとビジネスが密接に関わる未来」



おかげさまで打ち切りにならず第3回目を迎えることができました!
ご多忙な中、いつもご一読いただきありがとうございます。

残り2回となる中で、今回は当初の予定を変更して、
「その認識大丈夫?SDGsの正しい理解」に変更させていただきました。

みなさまはCSRとSDGsの違いをご存じでしょうか。
実はこの点が国内企業のSDGs推進の妨げになっているポイントだと感じています。

SDGsへの誤解


このような言葉を良く耳にしてきました。

SDGsはボランティアや社会貢献、余裕ある企業がやること、コストが掛かる。

確かにそう思ってしまう気持ちも分かります、しかしそれは間違いです。

それであればわざわざSDGsという新しい表現は生まれていないと思いませんか?

大きな違いはSDGsが持続可能な活動でなければならないという点です。
それは活動に経済の循環が存在することを意味しています。

CSR≠CSV≒SDGs

これは私がSDGsビジネススクールで教わった造語です。

CSRとCSVは似て非なるものであり、CSVとSDGsは異なる側面を持ちながら同質であることを表現しています。

SDGsとはCSVの指標になるものなのです。
それでは各活動を見ていきましょう。

※START SDGsより



2種類のCSR


CSR・・・Corporate Social Responsibility(企業の社会的責任)


CSRとは、企業が社会に与える影響について責任を持ち、社会の持続的発展の為に貢献すべき活動と定義されています。

実はCSRには2種類の考え方が存在しています。

  • ヨーロッパ型CSR:業務や事業の在り方を規定する指針の一つとする考え方。
  • アメリカ型CSR:寄付やボランティア活動などで利潤を社会に還元することや地域の一員として貢献する活動という考え方。

日本はアメリカ型CSRの観点が非常に高い傾向があります。

1990年代後半から広がったCSRは、今も多くの企業が取り組んでいます。
当業界も非常に多くのCSRに取り組んできました。

私はパチンコ業界のCSRへの取り組みは本当に素晴らしいと感じています。
そして誇りに思い新卒採用でも自信を持って業界の魅力として伝えてきました。

しかし、活動には人的・経済的コストが生じ、活動の成果も計測しにくいため、
CSRを継続することに疑義が生じる場面も少なくありません。

なぜなら日本のCSRは前述のとおり寄付やボランティアが主流となっているため、CSRと事業の関連性が低いことから、直接的な利益の獲得は連動しない考えが前提にあります。

よってコストのみが増加すると感じる場面が多いことが一つの理由として上げられます。

ビジネスと連動するCSV


CSV・・・Creating Shared Value(共有価値の創造)


2011年にハーバード大学のマイケル・E・ポーター教授とマーク・R・クラマーさんにより発表された論文をきっかけにCSVという考えが広がりました。
共有価値の創造とは、企業が事業を通して社会のニーズや問題に取り組むことで社会的価値を創造し、経済利益も獲得するという考え方です。

この経済利益も獲得するという点が盛り込まれているのが大きな違いです。

例としてキリンホールディングス(以下、キリン社)のCSVを見ていきましょう。

2013年にキリン社は期間限定の氷結果汁を発売しました。
ただの氷結果汁ではありません、「福島県産の桃や梨」という点が特徴です。

※キリンホールディングス株式会社HPより



そうです、2011年には東日本大震災が発生し福島県が大きな被害を受け、
キリン社は福島を自社の商品で応援できる形を創造したのです。

このように経済的利益を獲得しながら社会課題を解決する。
日本のほぼ全国民がこの取り組みを偽善やブランディング目的と捉えることはなく、むしろ素敵な取り組みに共感したキリン社のファンが増えたのではないでしょうか。

しかし、CSVは持続可能な性質を持ち合わせながらも一般消費者の認知は低く、CSV自体を広報することによるブランディングの効果は高いものではありませんでした。

ここがSDGsとCSVの違いです。
CSVが広まった当時、SDGsの前身となるMDGsが提唱されていました。

MDGsの取組主体が国や行政と定められていた中、SDGsは企業や個人も取組主体に追加されています。よって私たちもSDGsを良く目や耳にする機会が増え、その認知度は国内で8割以上の状態となっているのです。

いわばSDGsはCSVの指標であり、SDGsやCSVとCSRはその性質がまったく異なることをご理解いただけたら幸いです。

SDGsは全人類が意識すべき目標である影響


SDGsは2030年までの目標と定義されていますが、果たしてこの活動は2030年で終了するものでしょうか?

次世代に私たちと同じ、もしくはそれ以上潤沢した資源ある地球を渡せるのでしょうか?
余裕のある企業だけが意識すれば良いものなのでしょうか?

答えはNOだと思いませんか?

既に今のままでは持続可能な未来は実現できないことが明白になっています。
あまり考えたくはないですが、未来には新しい社会課題も生じているかもしれません。

世界を変えるための17の目標は私たちひとりひとりに求められることなのです。



全人類が意識しなければならないこと、社会の認知や注目が高い状況にあるからこそ、今、SDGsに本気で取り組むことで、その業界や企業を応援してくれるファンが増える可能性が高いと考えています。
そして、想像ではなく既にその恩恵を受けている業界や企業が実在する状況です。

業界が生み出すソーシャルインパクトへのワクワク


業界の社会的価値を高めることは、結果として業界に関係する企業の持続可能性を高めることに繋がります。

そのためには、業界が一丸となって取り組む必要が出てきます。

1人の100歩より100人の1歩、1社の1000歩より1000社の1歩
1人では独り言でも10人集まれば声となり、100人で力になる。


私はいつも妄想しますが、パチンコ業界が一丸となった時に想像できない程のソーシャルインパクトが生まれるのではないかとワクワクしてしまいます。

これだけ多くの人を笑顔にできる業界で社会貢献性も高い。
働いているみんなも素敵で社会性ある方々ばかりだと感じています。

私はもっと社会から選ばれる業界の未来を見てみたい。
業界に関わるみんなが業界を誇りに思い、笑顔でいられる未来を創りたい。
そして、次世代のみんなにもパチンコでたくさん笑顔になって欲しい。
なぜなら、私がパチンコ業界からたくさんのものをもらったから。

さて、最終回ではSDGsに取り組む上で注意しなければならない「2種類のSDGs」そして「誰でも取り組めるSDGs」についてお伝えさせていただく予定です。

次回もお付き合いのほど、よろしくお願いいたします。

楽しく真剣にSDGsを学ぼう!


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今から一緒に業界の明るい未来創りをしていきませんか?



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このコラムを書いたのは
SDGs&Career代表株式会社 ジャパンニューアルファ 総務部長   赤羽 良太

拓殖大学政経学部卒業、ジャパンニューアルファ社でアルバイトとして就業を開始し現在に至る。
ホール営業6年、総務部長および採用担当者として11年就業する傍ら、2022年2月からSDGs&Careerとして活動を開始。

SDGsへの取り組みが社会からもっと選ばれるパチンコ業界の未来創りに効果的と捉え、SDGsビジネススクールを卒業しSDGsビジネスマスター、SDGs推進コンサルタントなどの民間認定を取得。国家資格キャリアコンサルトンも所有し、クライアントに寄り添い、SDGsに楽しく取り組めるようになる研修をメインにSDGsの導入支援を行なっている。

大切にしている言葉は「1人の100歩より100人の1歩」

問合せ先
TEL:09071875848
MAIL:sdgs.career@gmail.com