CFY COLUMN
シー・エフ・ワイ コラム
2021-05-12
執行役員COO
株式会社シー・エフ・ワイ   小川 鉄雄
若年層との未来の可能性その2


株式会社シー・エフ・ワイのコラム担当の小川です。

第7回目となる今回の記事ですが、前回の「若年層との未来の可能性その1」の続きとなります。

前回は「eスポーツ」とは何か、からの説明や市場規模、日本企業の参戦に関して、そして中古車のガリバーさんの事例を取り上げさせて頂きました。
何故これらが若年層とパチンコ店との未来の繋ぐ「可能性」となるのかをお話をさせて頂こうと思います。

これだけ盛り上がりをみせているeスポーツですが世界的に日本は遅れを取っています。
それは「たかがゲーム」、「ゲームは暇つぶし」などの国民性的な問題もあります。
しかしそれ以外にもコマーシャル的な部分にも海外との違いがあります。

海外のとある大会では賞金総額は日本円にして、その額32億円と驚愕の数字です。
これだけの規模の大会が日本でも開かれていれば話題になりますよね?でも日本ではこの規模の大会は開かれておりません。この部分も認知の差が出てきているのだと思います。

「大きい大会を開催したらいいじゃないか」

まさにその通りです。
しかし「開催しない」のではなく「開催が出来ない」のです。
ここで日本の法律問題が関わってきます。

■法的問題


①賭博法

参加料の徴収を行っての賞金付きの大会の場合、参加料から賞金が拠出とみられる可能性がある

②景品表示法

賭博に当たらない大会の運営方法であっても(賞金をスポンサーから拠出)支払える賞金の上限が10万円まで

これらにより日本で上手く大会を開いても10万円の大会となり、宣伝効果としてはとても弱いものになってしまいますね。
なので経済産業省も法改正などの環境整備を行い始め、さらには日本にもプロライセンスを発行を行える団体JeSU(一般社団法人日本eスポーツ連合)が設立されました。

プロライセンスを発行する事で競技性のあるゲームにて、プロが高い技術を用いて実技、実演のパフォーマンスに対しては、多額の賞金を提供しても法的に規制を受けない場合がある事が消費者庁から回答があったそうです(消表対620号令和元年9月3日)。

またこれらの動きに合わせて高校でもeスポーツの動きが活性化されつつあります。
高校のeスポーツの連盟JHSEF(一般社団法人 全国高等学校eスポーツ連盟)が発足されました。

その設立目的がeスポーツがもたらす教育的価値を啓発し、eスポーツを通して高校生の成長に寄与し、社会で活躍する人材育成の支援が目的とあります。

■eスポーツの教育的価値


①ユニバーサルスポーツとしての価値

性別・障害の有無・身体能力などの違いを乗り越えチャレンジ

②頭脳と運動能力を向上させる価値

戦略/戦術を練る力・身体知を鍛える

③コミュニケーションを向上させる価値

チーム コミュニケーション・グローバル コミュニケーション

※JHSEFのHP参照( https://www.jhsef.or.jp/ )


職業としてプロゲーマーが一般普及するのは、そう遠くない未来の様に感じます。
しかし一部のプロゲーマーはストリーマーとして仕事を行い生計を立てていますが、多くのプロゲーマーは就労をしながらの活動が多いようです。

ここに着目をして、パチンコ店でもeスポーツの事業があれば、より若年層と繋がる事が出来るのではないかと考えました。
若年層離れは何も遊技をされるお客様だけではなく、従業員に関しても昔と比べると若年層の就職希望は減ってきているのではないのでしょうか。

プロゲーマーを従業員に迎える事によりストリーミング環境があれば自社の広告塔としても期待出来ますし、他にも「あの選手と会えるホール」や「あの選手と同じ企業で働ける」などの若年層の流入が見込めます。

昨今、様々な手法で若年層との繋がりを求めるパチンコ店の企業プロモーションとして未開拓ながら可能性を感じざるを得ません。

この記事を機会に是非、皆さんもeスポーツに触れてみてください。
未来の可能性が少しでも一緒に見つけられたらと思います。

それではまた次回のコラムでお会いしましょう。

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このコラムを書いたのは
執行役員COO
株式会社シー・エフ・ワイ   小川 鉄雄

茨城県水戸市出身
パチンコ業界歴20年。
パチンコ店にて11年間ホール運営を経験し、幹部職として特に販促プロモーション現場にて活躍。
株式会社シー・エフ・ワイ入社後は、営業プレイヤー時代に顧客数0の状態から新規顧客を開拓し、グランドオープン案件を多数獲得。単月で当時の最高売上の4000万超を叩き出す。
その後は、広告事業本部を統括する本部長として5期連続増収増益を達成。
現在は執行役員COOとして、事業がパチンコ業界に貢献できるようシー・エフ・ワイを牽引し、セミナー企画や販促提案に奮闘している。
「経営者の思いが現場に伝わらない」「業界や社会の変化についていけない」「息子への事業継承」といった、経営者が抱える課題や悩みの相談にのることも多く、自身の業界経験を活かし、経営者と現場を繋ぐことによって、経営者の思いを実現している。