CFY COLUMN
シー・エフ・ワイ コラム
2021-01-20
社会保険労務士 齊藤労務事務所   齊藤 拓也
社会保険労務士と助成金


皆様はじめまして。
私、社会保険労務士の齊藤拓也と申します。
この度、長くお付き合いさせていただいております株式会社シー・エフ・ワイ様からお声がけをいただき、本コラムを書かせていただくこととなりました。
不定期ではございますが、今後社会保険労務士としての見地から皆様の事業運営の一助になるような情報をご提供させていただきますので何卒よろしくお願い申し上げます。

社会保険労務士と助成金
「社会保険労務士って何をやってくれる人?」と思われている方、結構いらっしゃるかと思いますので簡単にご説明させていただきます。
社会保険労務士とは「健康保険や雇用保険などの『社会保険』、給与計算や人事関係業務などの『労務』を業務領域とする士業でありまして、クライアント様におけるそれら業務のサポートを通じてクライアント様が本業に専念できる環境づくりに努める者」と言えます(あくまで私の考え方で、異なった観点で活動されている方々も多くいらっしゃいます)。
しかしながら、社会保険労務士の業務領域である「社会保険」や「労務」については「自社対応で十分」、「(当社では)優先順位は低いので」、「資本を投下しても直接利益に結びつかないので」などの理由によりサポート自体が敬遠されがちで、同じ士業の税理士等と比べると社会保険労務士は広く浸透していないというのが正直なところです。ですが、そんな社会保険労務士が取り扱う業務のなかでほぼ全ての方が興味を持たれるものがあります。それが「助成金」です。シンプルに「お金が手元に入る」という分かりやすさから本当にニーズがあります。ちなみに「助成金」の申請書類を作成する代行業務は社会保険労務士の独占業務となっております。

助成金とは
昨今、新型コロナウイルス感染症に対する数多くの施策が打ち出されたことにより、●●助成金、△△補助金、■■協力金等々、国や地方自治体から支給されるお金について見聞きする機会が多かったと思われますが、一般的に「社会保険労務士が取り扱う助成金=厚生労働省が管轄する助成金」となります。
厚生労働省は「健康・医療」、「子ども・子育て」、「年金」、「福祉・介護」、「雇用・労働」などの分野を担う機関ではありますが、助成金はこれら分野と密接にリンクしておりまして、例えば近年「雇用・労働」分野においては非正規労働者の増加抑制が課題とされていますが、厚生労働省では、非正規社員である有期契約社員を正社員へ転換すると57万円を受給できる「キャリアアップ助成金」を制度化しその利用を促すこと等により当該課題の解消を目指しています。
また、今年度は「雇用調整助成金」について特例措置が講じられたことにより企業規模、業種問わずに「雇用調整助成金」は長期間利用されていますが、「雇用調整助成金」には企業による雇用維持を国がバックアップすることにより失業を抑制するというコンセプトがあります。
つまり、助成金は国の政策、課題解消に協力する動きに対してインセンティブのような形でお金が助成される制度と言えるのです。もちろんその大前提として労働法を遵守している必要があるのは申し上げるまでもありません。

パチンコ店は助成金を利用できる?
「風営法内の業種は助成金を利用できない」のような印象をお持ちではありませんか?実際「パチンコ店って助成金どうなの?ダメでしょ?」というようなお問い合わせは少なくありません。果たしてどちらだと思いますか?正解は「パチンコ店は利用できます」。少し掘り下げますと風営法に規定されている業種のなかでもパチンコ店のように特段制限なく利用できる業種もあれば、原則として利用できない業種もあります。助成金の原資である「雇用保険料」の納付(雇用保険への加入)については要件を満たせば全業種義務であるのに対し、助成金の利用に業種で線引きがあるのはややおかしな話ではありますが、一応このようなルールとなっています。
実際、私のクライアント様でキャリアアップ助成金を活用されているパチンコ店様はいらっしゃいますので、ご存知でないご関係者様がいらっしゃいましたら是非ご検討してみてはいかがでしょうか。

助成金の要件は?
詳細な要件や各助成金の個別要件は割愛させていただくこととしまして、以下に主な要件や目安のようなものを書かせていただきますのでご参照ください。

・社員またはアルバイトを雇っている
・労働保険に加入している
・社会保険に加入している(加入義務がある場合)
・就業規則が整備されている(今後必要に応じて整備する意思がある)
・出勤管理、給与計算を適切に行っている(今後適切に行う意思がある)
・反社会的勢力ではない、反社会的勢力と関係がない
など

まとめ
非常に簡単ではありますが助成金やその要件について書かせていただきました。既にご利用されている方々も多くいらっしゃるかと思いますし、そうでない方々につきましては「検討の余地あり」、「パチンコ店でも利用できるのか」などと思っていただけたら幸いです。最初にも申し上げたとおり、社会保険労務士がそこまで認知されていない中でその社会保険労務士の独占業務である助成金にたどり着くのって実は簡単ではなく、自社で対応するにしても労力、時間をかけないとかなり厳しい分野ではあります。
今後は社会保険労務士という立場から、知らなかったことによる機会損失などを解消できるような情報提供を掲載させていただきますのでよろしくお願い申し上げます。
このコラムを書いたのは
社会保険労務士 齊藤労務事務所   齊藤 拓也

千葉県市原市生まれの墨田区在住。
地方銀行(千葉県)、金融商品デリバティブ取引所、ファイナンシャルプランナーの団体、社会保険労務士法人でのキャリアを経て2020年4月、東京都中央区日本橋に「齊藤労務事務所」を開業。就業規則整備、助成金活用の提案をメイン業務として活動中。
現在は第一線から退いているもののパチンコ業界にはユーザとして長く関与。大学生活では文武両道に努めつつ「オークス2」、「セブンショック」、「CRモンスターハウス」、「CR必殺仕事人」に熱中。大学卒業後はスロットへ路線変更して「花伝説」、「猛獣王」、「アントニオ猪木という名のパチスロ機」、「スーパービンゴ」、「北斗の拳」などで万枚の大台を記録。好きな機種は「ハナハナ」。